ホーチミン市の大学生3人のグループが、視覚障害者向けに文書や本を読み上げる人工知能(AI)眼鏡を開発した。
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グループリーダーのチン・クオック・フイさんは高校生だった2019年に、視覚障害のある祖母のために役に立つ機器をプレゼントしたいと思った。当初は杖がなくても歩けるような眼鏡を作ろうと思ったが、眼鏡が誤った情報を発した場合に生命に危険を及ぼす恐れがあると考え、読書をサポートする眼鏡の開発に切り替えた。
AIを得意とするダオ・アイン・ハオさんとファム・フイさんの参加を得て、2021年に最初のAI眼鏡の試作品が完成した。眼鏡にはカメラと音声装置が取り付けられている。文書を読み上げるほか、現金の識別や音声アシスタントなどの機能も備えており、手元のコントロールボックスで切り替えることができる。
試作品は約10人の視覚障害者に試用してもらった。文書読み上げの正確性や使いやすさ、軽量なことなどが評価された一方、「読み上げ速度が遅い」、「見た目が悪い」などの意見も出された。フイさんは今後もAI眼鏡の改良を続ける意向で、より早く製品化するために企業や組織からの支援を期待していると話した。