- 長く男性風の珍名で子供の頃から注目の的
- 「女性らしさと強さをあわせ持つ人に」
- 困ったことも多いがおかげで「ハッピー」
東南部地方ビンズオン省出身のグエン・ダン・マイン・ラン・クアン(Nguyen Dang Manh Lan Quan)さん(女性・1999年生まれ)は、名前が長く、男性風で変わっていることから、子供の頃から周囲の注目を集める女の子だった。
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「小テストなどでは、私が自分の名前を書き終わった頃には、友達はもういくつか問題を解き終わっていました」と笑うクアンさんは、4人姉弟の家庭に生まれた。彼女以前に2人の兄がいたのだが、早くに亡くなっており、父親は家を継ぐ男の子が欲しいと日夜願っていた。
「にもかかわらず、私という女の子が生まれました。失望はしなかったようですが、父は、息子が欲しいという想いを込めて、予定していた名前をそのままつけました」と彼女は話す。
「グエン」は父親の姓、「ダン」は母親の姓、「マイン」は「強さ」を意味し、「ラン(蘭)」という名を「クアン(軍)」という名の前に入れることで、女性らしさと、強さをあわせ持つ人になるように、という願いが込められた。
ちなみにクアンさんの3人の弟には、「ブオン(王)」(Nguyen Dang Manh Quoc Vuong)、「チエン(戦)」(Nguyen Dang Manh Quoc Chien)、「タン(勝)」(Nguyen Dang Manh Quoc Thang)という名がつけられている。
21文字の長い名前には、忘れられない思い出も多い。「教室で、先生から名前を順に呼ばれる時は、いつも注目の的。同級生からは、女なのになんで男のような名前なんだと聞かれますし、名札は『グエンDMLクアン』とか『グエンDMランクアン』と略されますし」。
身分証明書(IDカード)など各種書類を作成する際には、性別を強調する必要があり、「飛行機に乗るときは、名前が明らかに男なのに顔は女だから、セキュリティでいつも呼び止められて、顔をしげしげと見つめられます」と彼女は笑う。
名前のせいで困った思い出は多いが、会えば印象に残りやすく、仕事では同僚や上司にすぐ覚えてもらえるため、「自分のモチベーションアップにも、キャリア発展のチャンスにもなってハッピー」と彼女は話した。