- HCMで新変異株「NB.1.8.1」を初確認
- 5月第3週の入院患者の検体8割が変異株
- 欧州やアジアの各国で優勢な変異株に

ホーチミン市保健局は25日夜、市内で新型コロナウイルス(COVID-19)の新たな変異株「NB.1.8.1」の感染者が多数確認されたと発表した。「NB.1.8.1」は現在、ヨーロッパやアジアの各国で優勢な変異株となっているが、ベトナムで確認されたのは今回が初めて。
![]() (C)Tien Phong |
同市熱帯病病院とオックスフォード大学臨床研究ユニット(OUCRU)が共同実施した分析の結果によると、5月第3週に入院した患者から採取した検体のうち、83%が「NB.1.8.1」だった。「NB.1.8.1」はXDV系統から派生した変異株とされており、2025年初頭に確認され、現在は米国、英国、フランス、ドイツ、日本、韓国、シンガポール、中国、タイ、台湾など22か国・地域以上で感染者が見つかっている。
急速に拡大している「NB.1.8.1」だが、感染力や重症化リスクについては、これまでの変異株と比べて明確な違いは確認されていない。しかし、既に「NB.1.8.1」が優勢な変異株となっている台湾では、ワクチン未接種の人々や高齢者、基礎疾患を持つ人々が感染後に重症化するケースがあり、これは他の流行国でも同様の傾向が見られる。
米国疾病予防管理センター(CDC)も主要空港の検疫で国際線の乗客の中から「NB.1.8.1」の感染者を確認している。米CBSニュースは、「NB.1.8.1」が最近のアジア諸国における新型コロナの感染者増加の一因になっている可能性があると報じている。