乳児期の火傷で顔にケロイド、差別を乗り越え夢のケーキ屋をオープンした男性

2021/11/14 08:33 ICT配信

 「職業訓練センターでは人生で初めて多くの人と接し、たくさんの友達ができました。記念撮影のときには皆で肩を組み、自分が仲間外れに感じることもありませんでした。皆それぞれが困難な環境にあるため、お互いをきょうだいのように思い合い、もはや自分と他人との違いなど感じませんでした」とハイさんは語る。

イメージ写真
イメージ写真

 職業訓練センターで講師としてソーシャルスキルを教えているグエン・タイン・トゥイさんによると、ハイさんは学校でいつでもメモが取れるよう常にメモ帳とペンを手に持っていたという。また、当時のハイさんは痩せて身体も弱かったが、調理実習にはしっかりと参加し、一方で自分の容姿のせいで就職できるかどうかといつも心配していた。「ハイさんが卒業するときには、彼の努力が実を結んだことに感動して泣いてしまいました」とトゥイさんは当時を思い出して語った。

 ハイさんは自分のケーキ屋を開くという夢を講師やクラスメイトによく語っていたものの、職業訓練センターを卒業した後もすぐに故郷には戻らず、調理の経験を積むためにレストランでの仕事を探した。「私の世界はまだとても小さく、世界を広げるためには外に出ていく必要があると思ったんです」とハイさん。

 今年の初め、27歳になったハイさんは、故郷のコントゥム省ゴックホイ郡に戻り、店を開いた。各種のケーキやミルクティーも提供するハイさんの店は、田舎の子供たちへの贈り物にもなった。ハイさんはかつての自分のように、田舎に住む子供たちがわざわざ遠方に行かなくてもきれいなケーキを見たり買ったりできることを願い、この場所を選んだのだ。

 ハイさんは1日中店に立って嬉しそうに接客し、かつてのような自虐的な様子は全くない。そして、行くあてのない子供たちや宝くじ売りの子供たちを見かけると、店に招き入れ、1切れのケーキを振る舞っている。

 それでも、カフェに入ってきた客がハイさんの顔を見るなり慌てて立ち去ってしまったことも何度かある。「その瞬間の数秒だけは悲しいですが、すぐに立ち直ります。ケーキ屋を開くという夢は私の子供時代の全てであり、私が全精力を注いだ青春時代の全てでもあります。自分との約束を果たすことができ、心も軽くなりました」とハイさんは教えてくれた。

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 外務省のファム・トゥー・ハン報道官は5日午後の定例記者会見で、欧州でスーパーマーケットの冷蔵設備...
 公安省傘下のモビフォン(Mobifone)とベトナムの情報技術(IT)最大手FPT情報通
 地場市場調査会社デシジョンラボ(Decision Lab)が2026年4~6月に実施した調査をまとめたレポート「ザ・...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ハノイ市ゴックハー街区(phường Ngọc Hà、旧バーディン区)に暮らすゴックさん(...
 自動車・バイク小売大手タスコ[HUT](Tasco)傘下でサービス展開を担うシテ
 地場食品スーパーチェーンのキングフードマート(Kingfoodmart)は、10月中旬にハノイ市のマンション「イ...
 株式会社成城石井(神奈川県横浜市)は、ベトナムの優遇制度や多国間貿易協定を活用した「複数国間連携モ...
 1998年にベトナムで初めて体外受精(IVF)によって誕生した3人のうちの1人であるルウ・トゥエット・チャ...
 仏航空機大手エアバス(Airbus)は、ベトナムにおける旅客数が今後20年間で年平均+7.7%増加し、ベトナム...
 国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)傘下のベトテル航空技術セ...
 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds=QS)が3日に発表した「QSアジア大学...
 西北部地方ソンラ省ムオンバム村(xã Mường Bám)の省道108号線で10月15日午前11時...
 日本全国の駅チカや駅ナカを中心にヘアメイク・ネイル専門店を展開する株式会社アトリエはるか(愛知県...
 ホーチミン市カウオンライン街区(phường Cầu Ông Lãnh、旧ホーチミン市1区...
 ホーチミン市で11月11日(水)から14日(土)まで、「ベトナム・フードエキスポ2026(Vietnam Foodexpo 2026...
トップページに戻る