「異形」のベトナム男児と米国女性の物語

2022/06/05 08:34 ICT配信

 毎日サミュエルを治療に連れて行くだけでなく、ホープさん一家は、サミュエルの運命を変えようと力を合わせた。

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 「治療に大金をかけてくれただけでなく、家族はみんなで、私の歩く練習をしてくれて、話せるようになるために教えてくれて、本を読んでくれました。みんなのおかげで、私は普通の子供のように成長することができました」とサミュエルは言う。そんな彼は、今や話すことは無論、仕事をして収入も得ている。

 ホープさん家族のなかで、アジア人はサミュエルひとり。よく鏡を見ては、自分が皆と違うことを感じている。住んでいる地域はアジア系が多いわけでもなく、故郷の文化を感じる機会も少ない。息子が自分のルーツとのつながりを失ってしまうことを恐れたホープさんは、米国で開かれているベトナム系の人々の伝統的な祭りに彼を連れ出し、ベトナムのことが書かれた本を贈った。

 2年ほど前、ホープさん家族は、エチオピア人の養子と実の父を再会させることができた。このことがホープさんにとっては、サミュエルの家族探しの大きなモチベーションになった。「あの子も両親を探したいと言っていますし、ご両親もきっと子供を探しているでしょう。サミュエルはベトナム料理が大好きなんです。特にフォーがね」とホープさんは言う。

 何年にもわたって、ホープさんは米国に住むベトナム人を頼ってサミュエルの家族探しをしたが、手がかりはなかった。しかし最近になり、大学時代のベトナム人の友人を通じてインターネット上に情報を掲載したところ、この5月26日に、サミュエルの母親を名乗る、ビンフオック省出身の女性から連絡が入った。いまDNA鑑定などを進めているところであり、「期待通りの結果が得られると思っています。その時がくれば、サミュエルに18歳の特別なプレゼントを贈ることができますね」とホープさんは語った。

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