ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。今回は、ハノイ市で日本語教師をしている 義田尚子(よしだ なおこ)さん(23歳) にインタビューしました。
一見大人しそうな彼女ですが、勇気を振り絞って日本からベトナムに渡ってきたといいます。日本語教師の仕事の魅力やベトナムでの生活ぶりについて話していただきました。
問い合わせだけのつもりが採用、勇気を出してベトナムへ
―― まずは、自己紹介をお願いします!
義田: 義田尚子です。現在23歳です。
―― 現在どのようなお仕事されているのですか?
義田: ベトナム人に日本語を教えています。日本語の文法についてはベトナム人の先生が直接教えているので、私が担当しているのは日本語会話です。日々スピーキング力が伸びているのを間近で感じられます。最近はパワーポイントを使った授業を考えているところです。作るのが楽しいですよ。
―― どんなベトナム人が授業に参加していますか?
義田: それはもういろんな人がいます。日本へ留学したい人や日系企業で働きたい人もいますし、もちろん日本語が好きだから参加しているという人もいます。
冗談なのか本気なのかわかりませんが、日本人の恋人が欲しいとか、日本人と結婚したいという理由で受講するベトナム人もいます(笑)
―― どうしてベトナムに来ようと思ったのですか?
義田: タイミングですね。 「今しかない!」 って思ったんです。
正直言うと、ベトナムはもとより、アジアに対しても強い興味があったわけではないんです。それよりは、欧米のような先進国にはある種の憧れがありました。でも、「海外で働きたい」という漠然とした思いがあり、インターネットで仕事を探している時に、現在働いているベトナムの会社にヒットしました。
―― どこに魅力を感じたのですか?
義田: 仕事の内容です。 「日本語教育」 だけではなく 「日本留学支援」 に携われることにとても魅力に感じました。とはいっても、働こうと思って連絡したのではなく、応募状況を問い合わせただけだったのですが、いつの間にか引き込まれていました。
――元々日本語教師に興味があったのですか?
そうです。大学の専攻は日本語教育で、教師を目指していました。でも、教員採用試験に落ちて、大学卒業後はアルバイト生活を続けていました。でもこのままじゃダメだと強く感じ、勇気を出して日本を出ました。
―― 実際にベトナムに来てみて、イメージは変わりましたか?
義田: そうですね、大きく変わりました。日本にようにはインフラ整備がされていないところはイメージ通りでしたが、ベトナム人は優しいですし、ご飯がとても美味しいので、今は良いイメージばかりです。
特に面白いのが、ベトナム語がわからない私に対して、お構いなしにベトナム語を話し続けるベトナム人がいるということです。でも全然憎めないです!
―― 苦労されていることは何かありますか?
義田: そりゃもうたくさんあります。例えば、ベトナム人が間違った日本語を使っている時に訂正するのがとても難しいんです。学習歴が浅い学生の限られた日本語の中から適切な表現を探し出し、わかりやすく簡単に伝えなければなりませんが、すごく神経を使います。「その動詞をどうしてそこで使ってしまうのだろう」とかいつも思っています。教えるって難しいですね。
ベトナムの一番の魅力は「人」
―― 将来はどのようなビジョンがありますか?
義田: 人の成長が見える仕事に携わり、海外の人が日本に興味を持ち、日本を好きになってもらえるようにすることです。教えることに対してまだ苦手意識があるので、これからそれをプラスの力に変えるようにしたいです。
―― では最後にベトナムの一番良いところは何ですか?
義田: やっぱり「人」 ですね。私には無いものをたくさん持っています。
例えば、初めての授業の日に、学生達は誰も知り合いがいない状態で来ているにも関わらず、すぐ友達作っちゃうんですよ。私にはなかなか真似できないです(笑)。そういうところとても好きです!
他にも、良く通っていたお店のおばちゃんが、私のために簡単な日本語を覚えようとしていて、とても感動しました。そういう体験していると、 ベトナムの一番の魅力はベトナム人自身 であると感じます。
―― やはり周りの人の温かさがあってこそ、生活が楽しくなりますよね。今日はありがとうございました!