- 1平米51万円、前年同期比+40%の上昇
- 土地不足、コスト上昇、高級志向が要因
- Q2は2250万円超物件が新規供給の7割
英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ・ベトナム(Savills Vietnam)が先般発表したレポートによると、2025年4~6月におけるハノイ市の新築分譲マンション価格が1m2当たり9100万VND(約51万円)に達し、前年同期比で+40%と大きく上昇し、過去最高を更新した。
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この背景には、◇中心部の土地不足、◇開発コストの上昇、◇高立地・高級志向のプロジェクトが主流を占めたことなどが挙げられる。新規供給戸数は4~6月が8000戸、1~6月期が1万4900戸(前年同期比2.2倍増)だった。
4~6月には、40億VND(約2250万円)超の物件が新規供給の67%を占め、20億VND(約1125万円)未満の低価格帯物件はほとんど見られなかった。
成約件数は4~6月が5200戸、1~6月期が1万3100戸(前年同期比+26%)で、このうち99%がA・Bクラスの物件だった。インフラ整備や都市化の進展による将来的な値上がりへの期待が、投資家の需要を支えている。
各パイロットプロジェクトの法手続きが完了する2026年以降、新規供給の増加が見込まれており、2026~2027年には43件のプロジェクトから4万6600戸が市場に投入される見通し。その多くが中心部以外の立地にあるため、全体的な価格水準に若干の調整がかかると予想される。