- 2つの新技術の実証実験に成功
- 多様な分野で高品質な5Gサービス
- 持続的な5Gエコシステム構築目指す
ベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT)は、5Gネットワークの高度化に向けたネットワークスライシング(Network Slicing)とネットワークAPI(Network API)の2つの新技術の実証実験に成功した。
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ネットワークスライシングは、物理的な通信網を仮想的に分割して幅広いニーズに対応する技術のこと。利用目的に応じた品質を保証し、企業や個人が必要とする速度や安定性を柔軟に提供できる体制を整えることで、スマートファクトリーや緊急通信、動画配信など多様な分野で高品質な5Gサービスを実現する。
同社は5G SA(スタンドアローン=Standalone)方式を基盤にネットワークスライシングを適用し、1つの物理ネットワークを複数の仮想的な「スライス」に分割して運用する。各スライスは帯域幅、遅延、信頼性などを個別に設定でき、利用者ごとの要件に合わせた専用回線並みの通信品質を確保する。
ネットワークAPIは、ソフトウェア間での連携を可能にする仕組みのことで、これにより、利用者はリアルタイムで通信品質を指定できる。例えば動画配信サービス「MyTV」のVIPユーザーは、アプリから直接指示を出して優先帯域や安定した接続を確保できる。単なる帯域提供にとどまらず、用途別に柔軟なサービス設計が可能となる。
VNPTはこれらの取り組みにより、ベトナムの国家デジタル基盤を強化し、持続的で高度な5Gエコシステム構築を主導する方針だ。