ベトナム、EV充電設備の新基準を施行へ 共用可能な設計義務化

2026/10/08 14:39 ICT配信

 商工省はこのほど、電気自動車(EV)用充電設備および充電ステーションに関する国家技術基準「QCVN 32:2026/BCT」を定めた通達第61号/2026/TT-BCTを公布した。

(C) Bộ Công Thương
(C) Bộ Công Thương

 同通達は2027年7月1日から施行され、公共充電ステーションの安全性確保や、互換性のあるEVが充電設備を共用できるようにするための技術要件などを定めている。

公共充電ステーションに共用可能な設計を義務付け

 新基準では、公共の場所や駐車場、高速道路の休憩所などに設置される公共充電ステーションに対し、電気的安全性や計測精度、運用の安定性に関して最低限満たすべき要件を規定している。

 2027年7月1日以降に設置される公共充電ステーションは、充電コネクタの種類や充電方式などが適合するすべてのEVで共用できるよう、技術的に対応しなければならない。また、有料充電サービスにおいては、使用電力量や充電時間、料金計算方法、合計金額を取引前および取引中に利用者に明示することが義務付けられる。

既存設備には経過措置を適用、安全管理を厳格化

 2027年6月30日までに合法的に設置された充電スタンドは、引き続き使用できる。一方、同日までに稼働を開始した対象充電ステーションは、施行後6か月以内に安全要件への適合状況を確認し、基準を満たしていない箇所がある場合は施行後24か月以内に是正を完了する必要がある。

 設備の構造部分の劣化や損傷など、直接的な安全上のリスクが確認された場合は、直ちに影響を受ける部分の運用を停止するか、当該部分を隔離して是正措置を講じる必要がある。なお、建物の地下階や屋内駐車場に設置された充電ステーション、商業用の充電サービスを提供せず内部利用に限られる充電ステーションなどは、同基準の適用対象外となる。

 現在、国内では、自動車メーカーや独立系事業者などが充電インフラの整備を進めている。世界銀行(WB)の試算によると、ベトナムが充電ステーション網を構築するためには2030年までに約22億USD(約3500億円)、2050年までに326億USD(約5兆1500億円)の投資が必要とされる。統一基準の策定により法的枠組みが整備され、安全で透明性の高いEV充電環境の構築とEVの普及促進が期待されている。


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