- G20サミット招待で南アフリカ公式訪問
- マクロン大統領がベトナムの異常気象を懸念
- メルツ首相と国交50周年で協力促進を確認
11月22日から23日にかけて南アフリカのヨハネスブルグでG20サミット(20か国・地域首脳会議)が開催された。同会議に招待され、同国を訪問したファム・ミン・チン首相は滞在中、フランス、ドイツ、エジプトの首脳と会見し、各国との関係強化に努めた。
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チン首相は、エマニュエル・マクロン大統領との会見で、フランスがベトナムの重要なパートナーであると強調した。一方のマクロン大統領は、経済、貿易、科学技術、国防に関する合意が効果的に実施されていると評価した。双方は、ハイレベル交流の維持と包括的・戦略的パートナーシップ実施計画を早期に完成させることで一致した。
マクロン大統領は、ベトナムが現在直面している異常気象に対する懸念を共有し、気候変動への対応における国際協力の重要性を強調した。また、チン首相は、ベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)の効果的実施とベトナムEU投資保護協定(EVIPA)の早期批准を働きかけると共に、違法・無報告・無規制漁業(IUU漁業)規制に違反しているとして、EUが2017年からベトナムに出している警告措置(イエローカード)を早期に解除することをEUに働きかけるよう要請した。
ドイツのフリードリヒ・メルツ首相との会見では、双方は外交関係樹立50周年(1975~2025年)を機に協力を加速する重要性を確認した。両首脳は、自由貿易の維持、障壁の撤廃、そして生産とビジネスの円滑化の必要性について共同認識を示した。
チン首相は、11月11日にドイツ議会がEVIPAを批准したことに謝意を示し、エネルギー、環境、職業訓練に関する政府開発援助(ODA)の継続を要請した。メルツ首相は国際社会におけるベトナムの存在感向上を評価し、鉱物資源、高速鉄道、職業訓練、国防産業、サイバーセキュリティの各分野での協力強化に期待を示した。
ムスタファ・マドブーリー首相との会見では、チン首相は、両国間自由貿易協定(FTA)の交渉を検討する共同作業部会の早期設置、両国間企業協議会の設立、二重課税回避協定交渉の促進を提案し、エジプトの新都市開発や行政区画整備プロジェクトへのベトナム企業参入支援を要請した。
両国首脳は農産物市場の開放についても協議した。ベトナム側は、エジプト産のジャガイモ、デーツ(ナツメヤシの実)、ザクロの輸入を希望し、エジプト側はベトナム産の米、ライチ、ドラゴンフルーツの輸入を歓迎した。
またマドブーリー首相は、通信、インフラ、人工知能(AI)分野におけるベトナム企業の能力を評価し、ベトナムを通じて東南アジア諸国連合(ASEAN)市場との連携を強化することに期待を示した。




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