ハノイ市農業農村開発局によると、今年1~2月に同市内の森林17ヘクタールが焼失した。焼失面積が広がっている背景には、森林火災に対する一部住民の意識の低さがあるとみられている。また同じ2カ月間に同市森林警備支局と警察は、9件の違法な木材運搬・売買事件を摘発し、38立方メートルの木材を押収した。
こうした現状に対し、農業農村開発局は森林保護に関する法律の普及活動や森林保護活動の強化を図っている。また、バービー国立公園、フオンソン特用林、ソックソン保護林などの管理委員会でも、ポンプなどの消火設備を準備して森林火災への警戒を強めている。
ハノイ市は昨年8月の市域拡大により、3万2000ヘクタールの森林と林業地を抱えることになった。このうち森林が2万5000ヘクタールを占めているが、その大半が植林地で手入れが行き届いておらず、住宅地や観光地と接している場所も多いため火災の発生する危険性が高いという。