南中部カインホア省警察環境警察局は18日、同省ニャチャン海軍港内で解体作業中のしゅんせつ船「TC-54号」を押収した。この現場はニャチャン市の海岸から1キロメートルしか離れておらず、解体作業中に発生した有害物質による環境汚染が懸念されている。
この船のオーナーは南中部ビンディン省クイニョン市にあるザーキエム社のフイン・バン・キエム社長で、ニャチャン海軍港は今月15日、ザーキエム社が規定に沿った手続きを行うことを条件にTC-54号の同港への停泊を許可していた。
しかしザーキエム社は船舶解体業務を行うことが許可されておらず、また解体前に必要な同省資源環境局の承認を得ていないにもかかわらず、5月17日から勝手に解体作業を開始。翌18日午前10時20分ごろ、20人の作業員が船から鉄くずを運び出しているのを発見した環境警察が直ちに作業の停止を命令した。
環境警察によると、TC-54号の船体には大量の重油、汚泥、アスベストなどが付着しており、港内での解体作業はニャチャン湾や海岸の環境を汚染することは確実だという。