人民評議会議員へのタブレットPC支給、効果には疑問符

2013/07/18 16:56 JST配信

 ハノイ市人民評議会の各議員に業務用としてタブレットPCが支給されてから約1年が経過した。最近、多くの省市の人民評議会でもタブレットPCが導入され始めているが、経済状況が厳しいこの時期に多額の予算を費やすことに批判的な声も上がっている。16日付グオイドゥアティンが報じた。

 数キロに上る大量の紙の資料を抱えて議会に出席する不便さが、タブレット端末導入によって解消されることに、反対する人はほとんどいない。紙、印刷、郵送の各費用の節約にもなる。ただし、その効果を疑問視する人は多い。

 議員には高齢者が多く、端末をうまく使いこなせる人が少ないことは確かだ。また、紙代や印刷代の費用は、端末に比べればそれほど高くないという意見もある。ある議員の試算によると、年2回の議会に100人の議員が出席すると仮定すると、紙代などの費用は年間約2億ドン(約94万8000円)だが、端末導入には30億ドン(約1420万円)掛かり15年分に相当するという。

 中央経済管理研究所(CIEM)元所長で経済専門家のレ・ダン・ゾアイン氏は「タブレットPCは仕事の助けになる便利な道具で、いずれ導入する必要があるだろう。しかしその効果となるとまだ分からない。医療、教育、貧困対策など民生上の問題を抱えている上、予算が厳しい今の時期に導入するのはいかがなものか」と話している。

[Nguoi dua tin,16.07.2013 | 11:47,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム教育出版社は26日、国内初となるデジタル教科書「Classbook」を発表した。ハノイモイ紙(電子...
 ハノイ市人民評議会の議員らはこの7月から、会議に出席するたびに何キロもの重たい紙の資料を持ち運ぶ...

新着ニュース一覧

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
トップページに戻る