ベトナム国営テレビ(VTV)のニュース番組で、南部訛りのベトナム語を話す男性ニュースキャスターが初めて起用され、話題となっている。ホーチミンテレビ(HTV)やVTVホーチミン市事務所でニュースキャスターやリポーター、エディターとして勤務していたメコンデルタ地方カマウ省出身のベト・フォン(Viet Phong)さんだ。
(C) tuoitre, フォンさん |
(C) tuoitre, フォンさん |
VTVはハノイ市に本拠地を構えることから、数年前まで北部訛りのニュースキャスターのみを起用していた。しかし、情報の享受において各地方の国民の平等性を確保する必要があり、地方訛りでも発音と声調さえ正しく話すことができれば問題ないとの考え方から、VTVでは近年ニュース番組に南部訛りや中部訛りのニュースキャスターを起用するようになった。
フォンさんはVTVにおける南部訛りの男性ニュースキャスター第1号だが、南部訛りや中部訛りの女性ニュースキャスターとして、ホアイ・アイン(Hoai Anh)さん、トゥイ・ハン(Thuy Hang)さん、アイン・フオン(Anh Phuong)さんなどが以前から起用されている。フォンさんも含めて、いずれも美男美女ばかりだ。
ベトナム語は北部訛り、中部訛り、南部訛りに大別されるが、文字表記と照らし合わせると、首都ハノイ市のベトナム語は発音及び声調の誤差が最も少なく、いわゆる「標準語」と見なされている。一方、発音は大きく異なるが、最大の経済都市ホーチミン市のベトナム語も標準語とされており、多くの地方出身者が地方訛りを矯正し2大都市の標準語を身に付けようと、クラスに通うなどしている。