メコンデルタ地方カントー市のカントー総合病院は29日、同キエンザン省在住の67歳の女性患者グエン・ティさんの体内から銃弾を摘出する手術に成功したと発表した。
(C)Zing,Minh Anh |
家族によると、ティさんは1975年より前に、左胸に銃弾を受けて気絶。運び込んだ病院で死亡との診断を受け、葬儀のため家に連れ帰る途中で息を吹き返したという。病院に舞い戻り銃創の縫合を受けたが、ティさんはその後ずっと左胸に痛みを訴えるようになった。
ティさんは10か所以上の病院で銃弾の摘出手術を希望したが、いずれも摘出困難と判断された。10年ほど前に診察を受けた際には左胸に銃弾がなくなっていたが、腹部や腰に痛みを感じるようになった。数日前には腰に強烈な痛みが生じたため、カントー総合病院に救急搬送された。
超音波とX線診断の結果、骨盤の左側に銃弾があり、腹部に腫瘍が生じていることが分かった。腹腔鏡手術で銃弾の摘出に成功したが、銃弾が骨盤の血管に近かったため、危険な手術だったという。摘出した銃弾は直径1cm、長さ4cmで錆びていた。ティさんは手術後、順調に回復している。