北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市のトゥアティエン・フエ省リハビリテーション病院で、6か月ほど前から日本人青年が理学療法士として働いている。国際協力機構(JICA)青年海外協力隊として派遣された長瀬一平さん(29歳)だ。
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長瀬さんは渡越する前まで、藤田医科大学病院で理学療法士のリーダーとして働いていた。旅行でベトナムを訪れて好きになり、JICAがボランティアを募集しているのを知ってすぐに応募した。「ベトナムは医療が発展した国ですが、大都市と農村部では格差があります。発展の余地があるリハビリ分野で、自分の知識や経験を伝えたいと思いました」と話す。
彼は1日に10~15人の患者に理学療法を施す。患者のグエン・ティ・トアンさん(女性・55歳)は、「階段から落ちて膝と脛骨を骨折しました。手術後にこの病院に転院し、リハビリをしました。長瀬さんの理学療法を1か月ほど受けて、普通の人のように歩けるようになりました」と話した。
長瀬さんはベトナムで同僚らの助け合いの精神を学んだという。「日本では自分の仕事は1人でやり遂げなければなりませんが、こちらでは困っている私を見ると、同僚らが声をかけて助けてくれます。ベトナム人の人懐っこい性格が大好きです」と語った。