火傷で半世紀口を開いたままの女性、皮膚再建手術で人生に変化

2020/02/04 06:03 JST配信

 東北部地方フート省タムノン郡クアンフック村(xa Quang Huc)在住のグエン・ティ・サウさん(女性・55歳)は、6歳の時に火傷を負い、下あごから腹部にかけての皮膚がケロイド状になり、以来50年近くの間、首を動かすことも口を閉じることもできず、ほとんどの歯が抜け落ちてしまった。年老いた母親との貧しい暮らしが地元紙で紹介されると、読者の間で話題となり、善意から無償で皮膚再建手術を受けることが決まった。手術から5か月、サウさんの人生は劇的に変化している。

(C) Dantri
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 サウさんは、ハノイ市の国立火傷病院で手術を受けた後、初めて迎えるテト(旧正月)で帰省。実家には、彼女が戻ってくると知った親戚や近所の人たちが集まった。多くは彼女の身を心から案じる人だが、中には興味本位の野次馬もいた。やがて彼女を乗せた車が到着。人々は現れたサウさんの変貌ぶりに最初、彼女の姿を見ても誰だかわからなかったほど。「私がサウよ!」と話すと、みんなが一様に驚いた。

 サウさんの表情は明るく、白い歯を見せながら、人々と新年の祝いの言葉をかけあった。手術のおかげで火傷の痕はほとんど消え、普通の人と変わらない豊かな表情を取り戻した。何より、光沢のある美しい歯を得たことが彼女に自信を与えた。

 村内に住む親戚の女性は、彼女の頬を両手で撫でながら、「あぁ、サウ。ちゃんと首が曲がるようになって…歯もなんてきれいなの!」と感極まった表情で語った。サウさんにとって、今回の帰省で最も嬉しかったことは、91歳になる母親との再会だ。母親も術後のサウさんを一目見たとき、我が目を疑った様子だったが、何度も目をこすると、「そうだよ。サウだ。私の娘だ」と言ってサウさんを抱きしめた。

 サウさんは、「人生でこんな日が訪れるなんて、まだ信じられません。幼い頃に台所で大火傷を負って、お金もなく、治療も出来ませんでした。私の人生はもう終わったものと思っていました。でも、今は外に出ても私の姿を怖がって逃げ出す人はいません。今年のテトは本当に幸せ。村のみんなが幸福な新年を過ごしますように」と話した。

[Dantri  31/01/2020 - 06:34 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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