末期の乳がんで出産した女性、治療続け息子の1歳を迎える

2020/06/02 06:25 JST配信

 ハノイ市のがん専門病院であるK病院で29日、奇跡的な生還から1年を迎えたある母子にダン・ティ・ゴック・ティン国家副主席から6月1日の「国際児童の日」のプレゼントが贈られた。

(C) Tuoi tre
(C) Tuoi tre

 2019年5月22日、末期の乳がんだったグエン・ティ・リエンさん(当時28歳)は、K病院で帝王切開により体重1.6kgの男の子を出産した。男の子は平安への願いを込めて「ビン・アン(平安)」と名付けられ、このほど1歳の誕生日を迎えた。

 ビン・アンくんはリエンさん夫妻の第2子。リンさんは妊娠5か月に入った2019年3月20日に末期の乳がんと診断された。夫妻は困難を覚悟の上で出産する決断を下し、胎児に影響が及ぶことのないよう妊娠中は治療を中断した。出産当時、リエンさんのがんは肺に転移しており、横になると呼吸ができなくなってしまうため、帝王切開は座位のまま行われた。出産後は母子それぞれがすぐに専門科で治療を受けた。

 低体重で生まれたビン・アンくんは、同市の中央産婦人科病院で様々な治療を受け、2か月で体重は2.4kgまで増えた。K病院で化学療法を受けていたリエンさんも奇跡的な回復をみせ、同年7月13日に退院。翌々日の15日にはビン・アンくんも退院し、北部紅河デルタ地方ハナム省の自宅に戻った。

 「家に帰ってその日が来るまでビン・アンのそばで過ごしたいとだけ考えていたのが、まさかこうしてビン・アンの1歳の誕生日を迎えることができるなんて思ってもみませんでした」とリエンさん。

 1歳になったビン・アンくんの体重は9kgで、元気に成長している。リンさんはこれまでに抗がん剤の投与15クールを終え、がん細胞は消滅。髪の毛は抜けてウィッグをつけているが、体調は安定しているという。しかし、転移の可能性は否めないため、毎月3日間入院し抗がん剤投与と定期健診を続けている。

 プレゼントの贈与式でティン国家副主席は、リエンさん親子の生還はベトナムのがん治療の伝説になるだろうとコメントした。

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