国会議員のキプロス国籍取得、違法投資・送金の疑い浮上

2020/08/31 06:25 JST配信

 ホーチミン市選出の国会議員ファム・フー・クオック氏(男性・52歳)がキプロス国籍を取得していたことが判明した件で、計画投資省はこれまでにベトナムの個人に対しキプロスへの投資を認可した事実はないと明らかにした。

(C) zingnews
(C) zingnews

 現行法では、企業・個人を問わず、ベトナムから海外への投資を行う際には計画投資省から認可を取得しなければならないと規定されている。

 カタールのドーハに本社を置く衛星テレビ局アルジャジーラ(Al Jazeera)はこのほど、2017年~2019年の間に金銭を支払ってキプロス国籍を購入したとされる世界各国の人々の名簿「ザ・キプロス・ペーパー(The Cyprus Paper)」を公開した。この名簿にはベトナム国籍の26人の名前もあり、クオック氏とその妻も含まれている。

 2人は2018年にキプロス国籍を取得した。どういった方法でキプロス国籍を取得したかは不明だが、アルジャジーラによると、キプロス国籍の取得費用は250万USD(約2億7000万円)とされる。

 外国籍を取得する方法の1つは、当該国の不動産を購入したり、寄付金を贈呈したりするなどして「投資家」として認めてもらうことで、この方法は特にベトナムの富裕層の間で人気を集めている。

 これに関連し、ベトナム国家銀行(中央銀行)傘下の外貨管理局は、「個人に対しては投資目的の海外送金を認めていない」とコメントした。

 しかし、外国籍取得希望者は、宝飾店など闇銀行のサービスを行うベトナム国内の業者に送金を依頼することもできてしまうのが現状だ。当該国に担当者(宝飾店のオーナーの家族など)がいる宝飾店は、自身のネットワークやコネクションを活かして送金を代行するという。

[Zing 16:36 27/08/2020 / Tuoi Tre 10:46 27/08/2020, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 計画投資省は海外投資に関する政令草案を策定し、意見聴取を実施している。草案には、海外投資を通じて...
 ベトナムでは近年、富裕層が金銭を支払って外国籍を購入するというケースが多く、外国籍取得のコンサル...
 ホーチミン市選出の国会議員ファム・フー・クオック氏(男性・52歳)が、外国籍を取得していたことが判明...
 政府は、国籍法をガイダンスする政令第16号/2020/ND-CP(3月20日施行)を公布した。同政令は、政令第78号...

新着ニュース一覧

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
トップページに戻る