英国ロンドンに拠点を置き、恵まれない子供の教育分野で活動するバーキー財団(Varkey Foundation)はこのほど「2020年グローバル・ティーチャー賞(The 2020 Global Teacher Prize)」のトップ10を発表した。この中に、東北部地方フート省タインソン郡フオンカン高校の英語教諭ハー・アイン・フオンさんがベトナム人として初めて入賞した。
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グローバル・ティーチャー賞は「教育界のノーベル賞」とも呼ばれる権威ある賞。同財団は3月19日に候補者1万人の中からトップ50を選出し、このほどファイナリスト10人が発表された。
フオンさんはムオン(Muong)族の1991年生まれ。2009年に教育訓練省の奨学金を、2011年に米国国際教育研究所(Institute of International Education=IIE)によるアジアの学生向け奨学金を獲得した。オリジナリティあるアイディアで、外国語教育にかかわる協会などを通じて地域コミュニティに留まらず国内外の教諭たちにも大きな影響を与えてきた。
直近では2020年に米国の東南アジア青少年リーダーシッププログラム(SEAYLP)の奨学金を得ているほか、マイクロソフト認定教育イノベーター(Microsoft Innovative Educator Expert=MIEE)2020の認定も受けている。
教育研究では省レベルの科学研究プログラムで担当する生徒たちを2位に導いたほか、教育訓練省とマイクロソフトによる国際プログラムでは、「プラスチック製ストローにNO(SAY NO TO PLASTIC STRAW)」のテーマで生徒たちをトップ150に導くなどの功績を残している。このほかフオンさんは国内外の生徒向けの無償授業、図書の無料貸出など積極的な慈善活動も評価されている。