熱帯低気圧の影響により、ベトナム中部では連日大雨が降っており、河川が増水。山岳地帯では鉄砲水、地滑り、低地や川沿いでは洪水などが発生する危険性が高まっている。
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ベトナム国立水文気象予報センターによると、11月末にかけて、南中部沿岸地方クアンナム省、同クアンガイ省、同ビンディン省で150〜300mmの雨量が観測され、一部地域では雨量が350mmを超えると予想される。
また、北中部地方トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方ダナン市、同フーイエン省、同カインホア省、同ニントゥアン省、および南中部高原地方では50〜100mmの雨量が観測され、一部地域では雨量が150mmを超える予想となっている。
ビンディン省では、2016年の記録的な豪雨に匹敵する大雨が降り、多くの地区が孤立。何千軒もの家屋が浸水し、30日午前までに約6万6000人の生徒が登校できない状況となった。
同省フーカット郡(huyen Phu Cat)、トゥイフオック郡(huyen Tuy Phuoc)、アンニョン町(thi xa An Nhon)の広範囲では、河川の氾濫による大規模な洪水が発生。
地元当局は、船などを動員して低地の住民を高地の民家や文化会館、教育施設に避難させ、食料を準備するなど対策に取り組んでいる。
なお、アンラオ郡アンズン村(xa An Dung, huyen An Lao)では、同村在住の女性(65歳)が29日午後、畑仕事に出かけていたところを水に流されて死亡した。