ホーチミン市ビンチャイン郡の市小児病院で14日、5階から生後2か月の男児が転落して死亡した。警察は男児が投げ落とされた疑いがあるとして、母親の身柄を拘束した。
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14日朝、悲鳴を聞いて駆け付けた人々が、高所から地面に落下して倒れている男児を発見。男児はすぐに緊急搬送されたが、助からなかった。警察は周辺を封鎖して現場検証を行い、関係者から証言を集めた。
警察の調べによると、死亡したのは生後2か月の男児Hちゃんで、診察を受けるために両親が病院に連れてきていた。
警察は母親のP・T・Qさん(37歳、南部メコンデルタ地方ロンアン省出身)に事情聴取したところ、母親が「息子が泣き止まず、突発的に5階から投げ落とした。診察のお金もない。治療費もない」と供述。警察は母親が産後うつを発症している疑いを持っている。
母親によると、夫婦は14日朝、体調不良の息子Hちゃんを連れて病院を訪問し、内科・神経内科で受診。医師はHちゃんを胃食道逆流症と診断した。その後、夫婦は息子の一般検診について話し合っていたが、その中で喧嘩して夫は一人で病院の食堂に向かった。母親は一般検診を申し込み、再診の結果、Hちゃんは胃食道逆流症および肺が弱っていると診断され、入院を勧められた。
母親は食堂にいる夫に、何かあったら連絡するので待っているよう求めた。母親は心身ともに疲弊し、息子がずっと泣き止まないこと、治療費もないことに段々と自暴自棄になり、息子を5階へ連れていくと、換気窓から息子を投げ落とした。
Hちゃんが投げ落とされて死亡した後、警備員が病院内を捜索して6階の部屋で座り込んでいる母親を発見。その後、訪れた家族に説得され、母親は警察に全てを打ち明けた。