保健省は3日午後、ベトナム国内で初めて確認されたサル痘の感染者の情報について発表した。これに先立ち、ホーチミン市保健局は3日午前、市内初かつ国内初となるサル痘の感染者を確認したと明らかにした。
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保健省によると、感染者は35歳の女性で、ドバイを旅行中の9月18日に発熱と発疹の症状が現れた。女性は9月22日にホーチミン市に戻り、翌日に倦怠感を伴う発熱と悪寒、筋肉痛、頭痛、咳のほか、腕と身体、顔の発疹とかゆみの症状でツーズー病院を受診。ツーズー病院の医師は感染症の疑いがあるとして、ホーチミン市皮膚科病院に女性を転送した。皮膚科病院の医師はサル痘を疑い、女性を隔離するととともに検体を採取。ホーチミン市熱帯病病院とパスツール研究所でリアルタイムPCR法による検体の検査を行った。
9月25日、検査の結果が明らかになり、サル痘ウイルス遺伝子が検出されたことがわかった。その後、女性は熱帯病病院に転送され、治療を受けている。現在、女性の健康状態は安定しており、熱も下がったが、引き続き隔離されている。
保健省は、この女性が帰国してから濃厚接触した人々の経過観察を行っているが、現在のところ他に感染が疑われるケースはないという。
保健省は、各地域でのサル痘の予防と対策に向けて6つの作業部会を発足するとともに、国境検問所や医療施設、公共の場でのイベントなどにおける監視を強化している。