日本の特定技能制度の職種試験、ベトナム国内での実施に遅れ

2023/03/14 06:14 JST配信

 ベトナムと日本の両政府は2019年に、日本の在留資格「特定技能」制度に関する協力覚書(MOC)を交換した。この制度によると、日本語学習費用や往復の航空券などを日本側が負担し、日本人と同等の給与を受け取ることができるとされ、日本で技能実習生として働いた経験があるベトナム人に歓迎されている。実際、2022年6月末時点の特定技能在留外国人数はベトナム人が5万2748人と全体の60.3%を占め最も多い。ただ、ベトナム国内で試験を受けられないことに不満の声が上がっている。

(C) tienphong
(C) tienphong

 特定技能の在留資格を得るためには、職種と日本語の2種類の試験に合格する必要があるが、ベトナムでは職種試験の実施が遅れている。そのためカンボジアやインドネシア、フィリピンなどに渡航して、試験を受ける人が多い。

 Kさん(男性・29歳)は職種試験を受けるため、2泊3日でカンボジアに出かけ、交通費や宿泊費、食費などで約3000万VND(約17万円)かかった。国内で試験を受けることができれば、本来必要のない費用だったと話した。

 労働傷病兵社会省傘下の海外労働管理局(DOLAB)のファム・ベト・フオン副局長は、職種試験の実施について日本側と交渉中だとし、実施が遅れている理由については「各国でそれぞれ事情が異なる。日本側が希望する試験の実施時期を提案する形になっている」と説明した。

[Tien Phong 06:23 10/03/2023, O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 外国人労働者の増加に伴い、賃金未払いや不当解雇などのトラブルが相次ぐ中、在日本のベトナム人技能実...
 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2022年6月末現在の特定技能1号在留外国人数に関する統計による...
 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2022年3月末現在の特定技能1号在留外国人数に関する統計(速報...
 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2021年12月末現在の特定技能1号在留外国人数に関する統計(速報...
 日本の法務省とベトナム労働傷病兵社会省は東京で1日、日本を公式訪問していたグエン・スアン・フック...

新着ニュース一覧

 タイとカンボジアの国境地帯で軍事衝突が続く中、両国国防相が27日に国境検問所で会談し、停戦合意に関...
 西北部地方ラオカイ省を走る国道174号線で27日朝、ボランティア団体を乗せた小型バスが横転する事故が...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法を含む治安・秩序に関する10本の法律の一部を改正・補足...
 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場...
 インターネット動向分析プラットフォーム「Cloudflare Radar」はこのほど、2025年の世界で最も普及して...
 南中部地方クアンガイ省バントゥオン村(xa Van Tuong)にあるズンクアット経済区でディーゼル油の流出事...
 地場コングロマリットビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(Vi
 交通運輸省傘下のホーチミン市交通運輸大学(UTH)はこのほど、鉄道シミュレーターを導入した。これは、...
 ベトナム政府は、国内海上輸送に対する管理を強化し、外国船舶の参入を必要最小限に抑える方針を打ち出...
 人工知能(AI)とフィンテックの株式会社MILIZE(東京都港区)は、ベトナムを拠点とする音声AI技術のイノベ...
 旧ホーチミン市、旧ビンズオン省、旧バリア・ブンタウ省の3省・市が合併して誕生した新ホーチミン市で...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)は25日
 日本の外務省が発表した海外在留邦人数調査統計の最新版によると、2025年10月1日時点におけるベトナム...
 アミューズメント施設や飲食店施設の企画・運営を手掛ける株式会社GENDA GiGO Entertainment(東京都港...
トップページに戻る