米国の主要ながんセンターで構成される非営利団体全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)はこのほど、ベトナム国立がんセンター(K病院)およびベトナムがん協会との間で、ベトナムのがん治療の基準改善に向けた協力に関する覚書(MOU)に署名した。
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5月24日から26日にかけて、NCCNから5人の代表者がハノイ市を訪問し、MOUに署名するとともに、ベトナム向けのNCCN腫瘍学臨床実践ガイドライン(NCCNガイドライン)を試験的に作成した。
NCCNガイドラインは、がん治療における臨床の方向性と方針について認められた標準で、あらゆる医療分野で利用可能な最も徹底的かつ頻繁に更新される臨床診療ガイドライン。
NCCNには現在、80を超えるNCCNガイドラインのライブラリがあり、ほぼすべての種類のがん治療に加えて、スクリーニング、予防および支持療法に関する最新のエビデンスに基づいた専門家のコンセンサスによる推奨事項が含まれ、世界中の医療従事者の指針となる無料版リソースとして活用されている。
このプロジェクトの次のステップとして、ベトナムで最も発生率の高いがんのタイプ上位10種類をカバーするための、9つのハーモナイゼーションを追加する予定。また、これら10種類のがんに対するNCCNガイドラインは、医療分野の専門家によってベトナム語に翻訳される予定だ。