ベトナムのコンピュータ150万台がウイルス「SpectralViper」に感染の恐れ

2023/06/16 05:16 JST配信

 「スペクトラルバイパー(SpectralViper)」と呼ばれる新たなコンピュータウイルス攻撃が行われており、ベトナムの一連の大企業やユーザーのコンピュータが標的となっているということが、ウイルスセキュリティ国内大手のBkavが15日に発表したインターネットセキュリティに関するレポートで分かった。

(C) tuoitre
(C) tuoitre

 脆弱性のあるコンピュータの10台に1台が、スペクトラルバイパーに感染する恐れがある。マイクロソフトウィンドウズ(Microsoft Windows)のオペレーティングシステムの脆弱性を突いてハッカーがシステムに侵入し、感染したデバイスへの接続を維持するバックドアとしてスペクトラルバイパーを設置し、標的のコンピュータ上で悪意のあるコードの実行やデータへのアクセス・窃取などを行うという。

 以前にも、わずか数時間で世界の30万台余りのコンピュータがこの脆弱性を悪用したランサムウェア「ワナクライ(WannaCry)」に感染したことがある。2018年には、ベトナムの約73万5000台のコンピュータが、この脆弱性を悪用したマルウェア「W32.CoinMiner」の攻撃を受けた。

 これまで何度も警告されてきたにもかかわらず、現在もなおベトナムのコンピュータの約10%にあたる約150万台に、この脆弱性が存在している。

 Bkavはユーザーに対し、OSの最新のセキュリティパッチをできるだけ早く更新するよう勧告し、重要なデータは早急にバックアップするよう推奨している。企業の場合は、悪意のあるコードを徹底的に削除すべく、サーバーやワークステーション、クラウドシステムを含むシステム全体を見直す必要があるという。

[Tuoi Tre 12:34 15/06/2023 / Vietnamnet 13:07 15/06/2023, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ウイルスセキュリティ国内大手のBkavが14日に発表した2022年のネットセキュリティに関するレポートによ...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る