- 養子縁組を装った新生児売買ルート摘発
- 人身売買容疑などで容疑者16人逮捕
- 被害者の1人は麻薬密売の被告のもとに
ホーチミン市警察は28日、養子縁組を装った大規模な新生児売買ルートを摘発し、容疑者16人を逮捕したと発表した。容疑者らは16歳未満の人身売買容疑と機関・組織の印鑑偽造容疑で捜査を受けている。
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このうち、◇グエン・ティ・アイン・ダオ(女・42歳)、◇ホアン・ティ・ニュン(女・42歳)、◇ドー・ティ・トゥイ・ガン(女・30歳)、◇カオ・ティ・トゥー・フオン(女・41歳)の容疑者4人が元締めとして特定された。
容疑者らは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上のグループを通じて、出産したばかりで困難な状況にある女性たちを物色。不妊で養子を迎えたいふりをして子育てができない女性から新生児を買い取った後、養子縁組の希望者に売りさばいていた。
新生児1人当たりの買値は1000万~2300万VND(約5万8000~13万4000円)、売値は3500万~7500万VND(約20万3000~44万円)だった。
養子縁組手続きに必要な出生証明書などの書類は、機関・組織の印鑑・書類偽造ルートと協力して偽造していた。ルートを率いるファン・フオン・ナム容疑者(男・35歳)も逮捕された。東南部地方ドンナイ省ビエンホア市にあるルートの施設の検査では、パソコンやプリンター、スタンピングマシン、コピー機、プラスチック射出成形機、インク、印鑑、偽造書類が証拠物件として押収された。
これまでに32省・市で84人の新生児がこの手口で売り飛ばされた。このうち1人は、麻薬密売で禁固12年6か月の判決を言い渡されたビー・ティ・アイン被告(女・38歳)が買い取っていたことが確認された。
ベトナムの法律では、幼児を養育する者は服役が延期されると規定されているため、アイン被告はこの規定を悪用したものとみられる。なお、新生児は警察に保護された。