- 平均初婚年齢は男性29歳、女性25歳
- 平均初婚年齢は99年から3歳上昇
- HCMの出生率は1.32人で全国最低
保健省は8月末、少子化対策に関する会議を開いた。同省傘下人口局はこの席で、ベトナムにおける初婚年齢が近年上昇を続けており、晩婚化・晩産化の傾向が強まっているとのデータを発表した。
(C)Suc Khoe & Doi Son |
同局によると、平均初婚年齢は1999年の24.1歳から10年後の2019年には25.2歳に、2023年には27.2歳へと上昇した。性別でみると、2023年の平均初婚年齢は男性29.3歳、女性25.1歳となっている。
晩婚化・晩産化は確実に少子化へと繋がっており、都市部では過去20年間、出生率が理想的な出生率(夫婦1組あたり子供2人)を常に下回っている状態。中でも、ホーチミン市では現在、夫婦1組あたりの子供数が1.32人で、国内で最も低い水準となっている。
少子化の原因としては、◇高学歴化、◇自分の人生を謳歌したいという価値観の変化、◇高額な授業料や医療費、住宅価格上昇などの経済的圧力、◇養育費の高騰、◇子供向け教育環境の不足、◇中絶・不妊の増加などが挙げられる。
会議に参加したグエン・ティエン・ニャン元副首相は打開策が必要だとして、理想的な出生率を確保する上で、夫婦の収入が4人家族(大人2人・子供2人)を十分に養うことができる環境を整えることが肝心と主張。個人ベースの従来の最低賃金制度から、4人家族向けの最低生活賃金制度に切り替え、家族のための時間を確保できるよう週の労働時間を40時間に留めることを提案した。