ファム・ミン・ハウさんは、北中部地方ゲアン省クイホップ郡の特産品「ダム茶」の驚くべき魅力を人々に伝えるため、31歳のときに記者の仕事に別れを告げた。
(C) thanhnien |
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手で摘み取ったお茶の葉、枝、根を大きな竹の筒に入れ、木の棒で滑らかになるまですり潰す。そこに沸騰したお湯を注ぎ、よく振ってから竹かごで濾して、良い香りのする鮮やかな緑色のお湯を飲む。それがダム茶だ。
ダム茶は少量の蜂蜜、糖蜜、ミルクやカカオを混ぜても美味しく、今までに味わったことのない良い香りのお茶になる。しかしながら、様々な味を楽しんだ後で、人々は何も混ぜないシンプルなダム茶が一番美味しいと気づく。
ハウさんは、2年前に出張でクイホップ郡を訪れた際に彼女の友人がダム茶を飲みに連れて行ってくれたことを機に、ダム茶を知ることとなった。宝石のような緑色のお茶を飲んでみると、少し喉にきつい渋味があり、とても気に入ったのだった。
ハウさんが2回目にダム茶を飲んだのは、クイホップ郡チャウタイ村を訪れた際に村のお年寄りが連れて行ってくれたときだ。たまたま訪れたそここそが、ダム茶の本拠地だった。そこでは少数民族のタイ族が毎日ダム茶を飲んでおり、家の周りにはお茶の木が植えられていた。ハウさんはそこで地元の人々と一緒にお茶摘みをし、初めて自分の手で緑色のお茶を濾した。
この地域のお茶の葉は、露、雨水、太陽の光によって育つ。農薬などは一切散布しない純粋な有機栽培で、お茶を濾す水も湧き水を使用しているため、同地域で飲むダム茶は精粋のダム茶だと言える。ハウさんは、自分がダム茶に惚れ込んでいることに気づき、ダム茶について理解を深め、文化を学ぶため、そしてこのお茶を飲むためにクイホップ郡に足繁く通った。