横幅たった3m程ながらも長く続くホーチミン市のある路地では、通りの入り口から古い車のタイヤが人の頭よりも高く山積みにされている光景を見ることができる。
(C) thanhnien |
(C) thanhnien |
(C) thanhnien |
(C) thanhnien |
タイヤリサイクルの仕事は50年以上前にホーチミン市に登場し、数百人の人々が生計を立てる職業となった。この仕事は安定した収入をもたらし、 多くの人々の生活を豊かにした。
ほとんどの人にとって廃棄物やスクラップは捨てるものだが、この「ゴム切り通り」ことホーチミン市11区ラックロンクアン通り506番地の路地に住んでいる人たちにとっては「生計を立てるためのもの」だ。
38歳のグエン・ドゥック・ティンさんは、この路地に住むほぼ全ての人たちが古いゴムを回収し、新しい製品に加工してから再び販売しているのだと教えてくれた。ティンさんによると、この仕事は1975年以前に登場し、現在まで続いているのだという。人々は中古タイヤを利用して主にゴムサンダルを作っている。
具体的な仕事内容は、あらゆる場所から古い車のタイヤを回収して持ち帰り、その後、靴やサンダル、プランターなど各製品のサイズに合わせてタイヤをカットする。または5区ファムフウチー通りにあるタンタイン市場の代理店や全国にある代理店に工業用粉末として販売するため、タイヤを細かく砕く。
44歳になるチャン・バン・チンさんのタイヤリサイクルの作業場を訪ねると、車のタイヤが並べられ、ゴムを薄く伸ばすためのローラー機3台、裁断機1台、そして穴を空けるためのプレス機1台が置かれている。
職人たちの仕事の流れは、はじめに砥石と冷水でナイフを研ぎ、それから時計回りにタイヤを裁断する。そして、正しいサイズで容易に成形できるよう、裁断したゴムをローラー機にかける。
チンさんによると、タイヤのスクラップは主に自営業者や小売り業者から回収する。作業場での人件費を差し引いても、1人当たり1か月300万~500万VND(約1万4800~2万4600円)の利益になるという。