墓地にごみ捨て場、路上で90人の子供を拾い救った独身男性

2019/10/06 05:05 JST配信

 2014年から2016年にかけてのピーク時には、平均して月に2~3人の捨てられた子供がラムさんのシェルターにやって来た。シェルターは古く、ガタガタで雨漏りもしていた。「私がしていることを理解し、母はシェルターの周りの土地を全て私に与えてくれました。私は拒否しましたが、母の決意は固く、私は受け入れざるを得ませんでした。兄弟たちも、財産の半分を私が受け取ることに同意し、シェルターを新たに建て直すことにしました。子供たちが今ここにいるのも、今日を生きているのも、私1人では成しえないことでした」とラムさんは打ち明けた。

(C) thanhnien
(C) thanhnien

 2017年8月、シェルターは再建によりさらに広くなった。しかし、新しいシェルターに引っ越してからわずか10日後、突然の火災により全ての家財道具が焼失した。幸いにも怪我人は出なかった。

 「でもそれは、不幸中の幸いでもありました。9年半にわたり私はひっそりと子供たちの命を救ってきましたが、火事の後、親戚がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて子供たちが学校に行くための古着や古本の支援を呼びかけてくれました。その投稿が多くの人にシェアされ、たくさんの支援者がシェルターを訪ねて来ました。おかげで、今シェルターにいる90人の子供たちのうち、38人の新生児を除く子供たちは皆、学齢通りに学校に通えているのです」とラムさん。

 まだ幼い子供は学校から帰ると「お父さん、友達が自分を『孤児だ』と言うんだ」と話すこともある。そんな時、ラムさんは「皆は孤児じゃない。お父さんがいるじゃないか。この家にいる皆はきょうだいなんだよ」と言って聞かせるのだという。

 2番目に受け入れた子供からは、全員が「グエン・ホアン・フック~」という共通の名字とミドルネームをつけられ、それぞれ異なる下の名前を持つ。ホアンは「栄光」、フックは「幸福」という意味で、どちらもラムさんが子供たちの未来に望んでいることだ。ラムさんの記憶には、約100人の子供たちの人生の物語が深く刻まれており、子供たちが経てきた環境や病気、また起こった出来事の日時まですらすらと話すことができる。

 現在のラムさんの喜びは、ただただ子供たちが楽しく元気に過ごしているのを見ること。そしてラムさんの幸せは、不幸な天使たちを救うために自分が腕を広げることだという。しかしそれ以上の幸せは、彼のことを父親と呼ばなければならない子供たちがこれ以上増えないことだ。

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 ハノイ市在住のブー・ティ・ズンさんは、物を与えるだけでは孤児の将来は何も変わらないと考え、孤児た...

新着ニュース一覧

 ベトナムで国内初の炭素取引所が6月末に試行稼働したものの、初日の取引以降、1か月余りにわたり新たな...
 電子機器受託生産(EMS)で世界最大手の台湾フォックスコン・テクノロジー・グループ(Foxconn Technology...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 政府は8月1日、産業クラスターの管理・開発に関する政令第32号/2024/ND-CPの一部を改正・補足する政令...
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 内務省は、2026年のベトナム文化の日および2027年のテト(旧正月)と建国記念日に伴う休暇について、日程...
 教育訓練省は、東北部地方トゥエンクアン省のトゥエンクアン英才高校の試験会場における2026年高校卒業...
 VIETJOベトナムニュースが2026年7月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:
 財政省傘下統計局(NSO)の発表によりますと、2026年4~6月の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は前年同期比...
 南中部地方ダナン市人民委員会は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進およびデジタル経済の発...
 クラフトチョコレートの製造や販売を手掛けるザ・ココア・プロジェクト(The Cocoa Project)は、ホーチ...
 東北部地方クアンニン省のクアンイエン沿岸経済区で、ベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)が総額約5...
 ハノイ市のノイバイ国際空港は、車両の混雑緩和を目的に3日から導入した新たな車両動線計画について、...
 英国・ロンドンの高等法院は、ベトナムのアニメ制作会社であるSコネクト(Sconnect)が制作する人気アニ...
 南中部地方ダナン市で3日、国際ミスコンテスト「ミス・ヘリテージ・グローバル2026(Miss Heritage Glob...
トップページに戻る