ベビーリフトで米国へ、母親との再会を夢見るベトナム出身の女性

2022/11/20 10:03 JST配信

 ホンさんは20歳で結婚し、3人の子供をもうけた。日々の生活は忙しかったが、それでもホンさんの母親を探したいという思いが薄れることはなかった。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 「父と私は、妻が自分のルーツを見つけられるようサポートしましたが、当時はただ色々な人に聞いて回る以外に方法がありませんでした」と、ホンさんの夫であるクオック・チャウさん(58歳)は教えてくれた。

 2016年、ホンさんは40年以上ぶりにベトナムに戻った。故郷に足を踏み入れた時、ホンさんは親しみを強く感じたが、一方で断片的で漠然とした記憶しかなかった。

 かつてホンさんが捨てられていた場所とホアビン孤児院を見つけることはできたが、米国に渡る際の書類にサインをしたチュー・バン・タン氏はすでに亡くなっており、1975年以前にそのマンションに住んでいた人ももういなかったため、ホンさんの母親に関する手がかりは行き詰まってしまった。

 2018年、ホンさんはDNA鑑定を受けて「Ancestry Library」 に提出し、ついに米国人である父親を見つけた。「母を探すつもりで、父を見つけることができたんです。再会はとても素晴らしいものでした」とホンさん。

 米国人の父親は1967年3月8日から1968年3月3日までベトナムで戦った空軍兵だった。しかし、当時は週末ごとに違う女性と会っていたため、ホンさんの母親の記憶は全く残っていなかった。「父がベトナムにいた時期から考えると、書類に書かれている1969年11月30日という私の生年月日はありえません。父によると、私は1968年に生まれたようです」とホンさんは語る。

 その後もホンさんは、DNA鑑定のサイトや混血児のグループなどで母親の情報を探し続けた。そして2022年初め、ホンさんがあるユーチューブ(YouTube)チャンネルで母親を探している話をしたところ、わずか半日で東南部地方ドンナイ省に住む家族からDNA鑑定を依頼する連絡があった。

 連絡をくれた1937年生まれのバン・ティ・フエさんと彼女の子供や孫たちは、ホンさんの幼い頃の写真や現在の姿と比較すると多くの類似点があり、さらにこの家族は幼い頃に行方不明になったホンという名前の子供を探し続けていた。ホンさんの心に、希望が湧き上がった。

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 2025年4月4日、ベトナム戦争末期の米軍による「オペレーション・ベビーリフト」の航空機墜落から50年を...
 米国メイン州スカボローに住むリー・ボートン・スモールさん(女性・47歳)は、44年前に生き別れになった...
 オーストラリア在住のシャンタル・デエクさん(女性)は今から40年前、米軍の「オペレーション・ベビー...
 15日午後、ベトナム戦争終結直前の1975年4月2日に、いわゆる「ベビーリフト作戦」によりワール...

新着ニュース一覧

 ホーチミン市警察は5日、著作権・著作隣接権侵害の容疑で、歌手のグエン・ティ・ヒエン容疑者(女)と、...
 ホーチミン市上級人民裁判所は5日、同市人民委員会傘下の金・宝飾品大手であるサイゴンジュエリー(Saig...
 南中部地方ダナン市ホイアン街区(phuong Hoi An、旧クアンナム省ホイアン市)の世界文化遺産である旧市...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 ベトナムの情報通信(IT)最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)グルー
 ソフトウェア開発を手掛ける株式会社ニーズウェル(東京都千代田区)は、ベトナムを代表する情報技術(IT)...
 金物販売や福祉、LED照明などの事業を手掛けるニイヌマ株式会社(宮城県石巻市)は、100%子会社であるベ...
 ベトナムで国内初の炭素取引所が6月末に試行稼働したものの、初日の取引以降、1か月余りにわたり新たな...
 電子機器受託生産(EMS)で世界最大手の台湾フォックスコン・テクノロジー・グループ(Foxconn Technology...
 政府は8月1日、産業クラスターの管理・開発に関する政令第32号/2024/ND-CPの一部を改正・補足する政令...
 内務省は、2026年のベトナム文化の日および2027年のテト(旧正月)と建国記念日に伴う休暇について、日程...
 教育訓練省は、東北部地方トゥエンクアン省のトゥエンクアン英才高校の試験会場における2026年高校卒業...
 VIETJOベトナムニュースが2026年7月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:
 財政省傘下統計局(NSO)の発表によりますと、2026年4~6月の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は前年同期比...
 南中部地方ダナン市人民委員会は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進およびデジタル経済の発...
トップページに戻る