ホーチミン市3区のグエントゥオンヒエン(Nguyen Thuong Hien)通りに面した一角に、幅わずか1.5mという住宅がある。
(C) dantri |
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チュオン・ティ・クックさん(女性・1950年生まれ)はこの住宅に暮らして長いが、あまりにも狭く、さらに家具がぎゅうぎゅうで、生活もままならず、ゆっくり寝ることもできない。そのため、クックさんは20年近くもの間、道端で営んでいる花屋の片隅に折りたたみ椅子を置いて、そこで睡眠をとっている。
このあたりの住宅はどこも狭いが、クックさんの家は特に際立って狭く、通行人の目を引いている。こんなにも狭い家で住人はどうやって暮らしているのだろうかと、誰もが疑問を抱く。
クックさんによると、この住宅は1975年ごろに知人から引き受けたもので、オーナーは既に亡くなっているという。かなり老朽化が進んでおり、上の2つのフロアは雨や日差しを避けるスペースを作るために家族が「継ぎ接ぎ」したものだ。
幅も狭ければ奥行きも2mほどしかないため、通りからのぞくと家の中が丸見えだ。家の中で最も大きな面積を占めているのはおそらくトイレで、クックさんが毎日使う唯一の場所でもある。
「私には2人の息子がいて、1人は1985年生まれ、もう1人は1990年生まれです。2人はそれぞれ別の階に住んでいますが、狭いので横になるのがやっとで、他には何もできません。私は年がら年中、道端にある自分の花屋にいます。家は狭いし、外で寝るほうが快適なんです」とクックさんは語る。
夫は何年も前に亡くなった。当時は息子たちもまだ小さく、クックさん自身も若くて体力もあった。今や息子たちは大きくなり、クックさんは脚も身体も痛むため、上の階に行くこともできない。
クックさんが毎日家ですることといえば、風呂と洗濯の2つだけだ。それから店に出て花を売り、店で食事も睡眠も済ませる。雨の日も外の椅子で過ごすが、濡れないように雨避けをつける。
クックさんいわく、家が狭すぎて料理も大変だ。そのため、毎日クックさんは食堂で食事をし、息子たちも自分の食事は自分で何とかしている。