ただ、その時点で、目標はほぼお金を稼ぐことだけになってしまう。彼らは仕事で体力を使い果たし、部屋に戻ると、食事をして寝るだけで精いっぱいになる。1時間程度であってもパソコンの画面に向かってオンライン学習をしたり、スキルを高めたりすることは後回しになりがちだ。
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「仕事の忙しさに追われて、多くの人が当初の目標を見失ってしまいます。数年間の契約を終えて帰国しても、持ち帰ったお金以外にはほぼ何も残っていません。同等の収入が得られる仕事を探すことはほぼ不可能で、多くの人が再び海外に渡ることを選ぶんです」とクイさんは分析する。
しかし、帰国することを決めているのであれば、専門スキルを「深掘り」することで、徐々に準備を進めるべきだとクイさんは助言する。介護分野で働く人は、各種機器やテクノロジーの使い方、介護技術をさらに学ぶことができる。樹脂成形や電子部品製造に従事する人は、生産ラインの運用や管理を学ぶことができる。事務職の人は語学力を高め、管理能力を身につけることができる。
クイさん自身もかつて同じ道を歩んだ。2017年に日本語能力試験の「N3」を取得して訪日し、介護施設で高齢者の介護に従事した。その後、クイさんは食品製造工場の業務も学び、語学力を生かして事務・書類作成業務の一部を担当した。
2019年にクイさんはベトナムに帰国し、かつて自身を日本に送り出した企業に就職した。その4年後に再び日本へ渡り、支社を任され、労働者の管理をサポートしている。現在は、2つ目となる経済法の学士号取得に向けて学んでいる。
先のトゥエンさんはというと、2022年に帰国した際、以前とは違ってお金を稼ぐことだけを考えていればいい年齢ではなくなっていた。彼はアパレル分野の外資系企業に就職し、通訳、品質検査、梱包を担当した。
勤務時間は通常、午前7時から午後9時までで、月収は1000万VND(約6万1000円)超だった。しかし、家族と過ごす時間は減った。アパレル業界の仕事は、韓国で経験した仕事とは異なり、トゥエンさんは多くのことを一から学び直さなければならなかった。
1年後、トゥエンさんは妻と子どもと過ごす時間を確保するため、8時間勤務のマンションの設備技術者に転職した。韓国語を日常会話で使うことはほとんどなくなり、韓国のニュースに目を通す程度になった。
トゥエンさんは時折、韓国に思いを馳せることもあるが、就労プログラムの受け入れ年齢が39歳までとなっているため、40歳での再渡航は容易ではない。
一方のラムさんは現在、日本で医療通訳の分野で働きながら学んでいる。この分野では、今後数年間に人材需要の拡大が見込まれている。「ベトナムに戻るのは5~7年後になるかもしれませんし、もっと先になるかもしれませんね」とラムさんは語った。








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