商工省、第8期電力計画(調整版)の実施計画を公表

2025/06/03 05:49 JST配信
  • 総発電容量と蓄電池の導入を拡大
  • 35年までにニントゥアン原発運転開始
  • 南北に再エネ産業の地域拠点を整備

 商工省は30日、「2021~2030年国家電力開発計画および2050年までのビジョン(第8期電力計画=PDP8)」の調整を承認する首相決定第768号/QD-TTgに基づく実施計画を発表した。

イメージ写真
イメージ写真

 総発電容量は大幅に増加し、2030年までの発電容量予想は、◇液化天然ガス(LNG)火力発電容量:2万2524MW、◇国内ガス火力発電容量:1万4930MW、◇石炭火力発電容量:3万1055MW、◇水力発電容量:3万3294~3万4667MW、◇太陽光発電容量:4万6459~7万3416MW、◇陸上風力発電容量:2万6066~3万8029MWなどとなっている。

 蓄電池の導入も拡大し、2030年までに総容量が1万~1万6300MWに達する見通し。太陽光発電所には10%以上の蓄電池を併設し、最低2時間分の蓄電が求められる。

 2030~2035年期には、南中部沿岸地方ニントゥアン省のニントゥアン第1・第2原子力発電所の運転を開始する。

 電力輸入について、2030年までにラオスから9360~1万2100MWを輸入し、中国からも条件に応じて輸入する。輸出では、2030年までにカンボジア向けに400MW、2035年までにシンガポールやマレーシアなどに5000~1万MWを輸出し、2050年までに最低1万MW規模の輸出を維持する。国内の中部と南部地域を輸出向けの発電拠点とする。

 再生可能エネルギー由来の水素エネルギーなどの生産も推進。電力の未普及地域への供給も拡充し、国営電力網または再生可能エネルギー源によって全国3099村の91万世帯向けの電力安定供給を図る。

 また、再エネ産業の地域拠点を形成し、北部(紅河デルタ地方ハイフォン市、同タイビン省、東北部地方クアンニン省など)と南部(南中部沿岸地方ニントゥアン省、同ビントゥアン省、東南部地方バリア・ブンタウ省ホーチミン市など)に再エネ産業拠点を整備する。

 拠点内には、風力・太陽光機器製造工場や物流サービス、再生可能エネルギープロジェクトの建設・運用・保守を行うための専用港などを併設する。

[MOIT 06:57 31/05/2025 / Thanh Nien 09:51 31/05/2025,U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ブイ・タイン・ソン副首相は15日、「2021~2030年国家電力開発計画及び2050年までのビジョン(第8期電力...

新着ニュース一覧

 決済仲介サービスの提供に関するベトナム国家銀行(中央銀行)の通達第40号/2024/TT-NHNNによると、2025...
 南中部沿岸地方ビンディン省人民委員会はこのほど、同省フーカット空港の第2滑走路および関連施設の建...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 棚の製造販売を手掛けるビナテックグループ(Vinatech Group)は1日、西北部地方ホアビン省ホアビン市ビ...
 南部メコンデルタ地方アンザン省チャウタイン郡ホアビンタイン村在住のチャン・バン・フォーさん(男性...
 香港上海銀行(HSBC)が世界の13市場で売上高5000万~20億USD(約72億~2880億円)の企業5700社余りを対象...
 ドー・ドゥック・ズイ農業環境相が率いるベトナム代表団は米国アイオワ州で現地時間2日、同州の農務省...
 保健省は、「家族計画」から「持続可能な人口開発」へと政策の重心を移す人口法草案の策定を完了した。...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ファム・ミン・チン首相は1日、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の創
 米マリオット・インターナショナル(Marriott International)が展開するホテルブランドの1つで、中規模...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、6月6日(
 ベトナムで医療デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを手掛けるLea Bio株式会社(神奈川県茅ヶ...
 経済産業省の令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業委託費」で、パシフィックコンサル...
 中部大学(愛知県春日井市)は5月30日、ハノイ工科大学、ベトナム情報通信省傘下の通信郵便技術学院(PTIT...
トップページに戻る