- 省・市合併で経済規模や行政区域が拡大
- 旧3省・市それぞれの強みを活かして開発
- 自由貿易区4件の開発計画が承認済み
ホーチミン市は、経済成長の起爆剤として4つの自由貿易区(FTZ)の開発を計画している。しかし、税制や投資優遇、土地利用などに関する独自の制度が整備されていない、もしくは現状に適合していないため、政策面での課題も残る。
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また、7月1日付けで東南部地方の旧ビンズオン省と旧バリア・ブンタウ省の2省がホーチミン市に合併されたことで、ホーチミン市の経済規模や行政区域が大きく拡大した。
これにより、◇旧ホーチミン市の「国際金融」、◇旧ビンズオン省の「工業」、◇旧バリア・ブンタウ省の「海洋経済・物流」というそれぞれの強みを活かすため、地域間連携の物流・サプライチェーンの現状を調査・評価し、見直す必要がある。
ホーチミン市では、◇旧ホーチミン市、◇旧ビンズオン省、◇旧バリア・ブンタウ省の3省・市が独立した行政区だった時期に、以下の4件の自由貿易区の開発計画が承認されている。
◇カンゾー地区自由貿易区(旧ホーチミン市):面積1000~2000ha。カンゾー国際中継港とガインライ湾に隣接し、エコツーリズム、水産、港湾ロジスティクス、再生可能エネルギーを柱とする。
◇バウバン地区自由貿易区(旧ビンズオン省):整備予定のホーチミン~ロックニン間の鉄道沿線に位置し、旧バリア・ブンタウ省のカイメップ・ティバイ港と南部タイニン省のカンボジア国境にあるモクバイ国境検問所を連結する。
◇アンビン地区自由貿易区(旧ビンズオン省):ホーチミン~ロックニン間の鉄道沿線に位置し、カイメップ・ティバイ港~ビンズオン~モクバイを連結する。
◇カイメップハ地区自由貿易区(旧バリア・ブンタウ省):海洋経済・ロジスティクス・国際貿易に対応する産業・サービスのエコシステムを形成する。