地場調査会社ベトリサーチ(Viet Research)はこのほど、2026年1~3月期のベトナム企業のイノベーション信頼感指数(ISI)を発表した。同期のISIは76ポイントとなり、基準値である50ポイントを大きく上回り、企業間にイノベーションに対する体系的かつ楽観的な見方が広がっていることが示された。
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マクロ経済の好調と分野別の格差
この高いスコアは、国内総生産(GDP)成長率が+8%を維持し、インフレが抑制されるなど、ベトナム経済の明確な回復を背景としている。これにより、企業が研究開発(R&D)などの長期投資に資金を投じる余地が広がった。
分野別でみると、銀行・保険が85ポイントで首位に立った。これに、テクノロジー・通信・デジタルトランスフォーメーション(DX)が78ポイント、物流、小売、加工・製造がいずれも75ポイント、医薬品・医療機器が73ポイント、食品・飲料および建設資材がともに71ポイントで続いた。分野間でスコアに開きがあり、イノベーションの波及速度にばらつきがあることがうかがえる。
イノベーションを後押しする3つの原動力
ベトリサーチによると、マクロ経済の安定に加え、企業のイノベーションへの信頼感を高めている要因として、以下の3つが挙げられる。
第1に、政策の好転によるR&Dやテクノロジー人材育成に有利な環境への期待だ。第2に、人工知能(AI)やDXの波による競争激化で、企業にとって投資が生き残りをかけた必須課題となっていること。第3に、半導体やAI、クリーンエネルギー分野への海外直接投資(FDI)流入が国内サプライチェーンに波及し、ベトナム企業に水準の引き上げを迫っていることがある。
早期警戒システムとしてのISI
ISIは、製造業購買担当者指数(PMI)の算出にも用いられるディフュージョン・インデックス(DI)法に基づき、イノベーションや効率的な事業運営で評価されるトップ企業約400社を対象に調査を行っている。過去半年間の実績、将来の期待、投資コミットメントの3つの柱で構成されており、企業動向が財務指標に表れる前の早期警戒システムとして機能する。
ベトナム企業が技術革新を渇望する中、トップ企業が示す前向きな姿勢は、サプライチェーンや労働市場など市場全体に波及効果をもたらすと期待されている。




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