- 23年のデジタル音楽市場売上は80億円
- 27年までに102億円に成長と予想
- 国内プラットフォームの利用度高い
ドイツの市場調査会社スタティスタ(Statista)の統計によると、2023年のベトナムのデジタル音楽市場の売上(推定値)は5642万USD(約80億円)で、うち半分以上がオンラインストリーミングサービスによる売上となっている。
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ベトナムのデジタル音楽市場は2027年までに7236万USD(約102億円)に達すると予想されている。デジタル化の流れの中、オンライン音楽配信サービスの利便性とパーソナル化が、ユーザーの日常の音楽視聴習慣に大きく影響する要素となっている。
豪ロイヤルメルボルン工科大学ベトナム校(RMITベトナム)の調査によると、ベトナムにおいて、日常的な音楽視聴に利用されているオンラインプラットフォームは、利用度の高い順に「ユーチューブ(YouTube)」「ティックトック(TikTok)」「ジングMP3(Zing MP3)」「ニャッククアトゥイ(NhacCuaTui)」「スポティファイ(Spotify)」。ベトナムのプラットフォームが、スポティファイやアップルミュージック(Apple Music)を上回る利用度となっている。
同調査を実施した同大学の教員グエン・バン・タン・ロン氏は、ベトナムの音楽プラットフォームの競争優位性について、「98%の楽曲で適切に使用許諾が得られており、ベトナムの音楽作品の80%が独占的にリリースされているなど、ベトナムの音楽プラットフォームは様々なチャネルを通じて多様なジャンルを提供しつつ、アーティストや著作権者が適切な報酬を得られるようにしている」と述べたほか、インターフェースの使いやすさ、ベトナム語の音楽ライブラリが多様であること、シェアが簡単であることなどを優位性として挙げる。
同大学の調査によると、ベトナムのユーザーが音楽プラットフォームを選ぶ際の重要な要素は、「音楽ライブラリに作品が多い」(調査回答者の94%が選択)、「インターフェースが使いやすい」(同93%)、「無料または低価格」(同93%)、「広告が多すぎない」(同90%)、「好みに合った音楽のサジェスト」(同88%)となっている。