- 女性中小零細事業者支援事業に1億USD融資
- 三井住友銀行など複数の機関との協調融資
- 女性中小零細事業者の金融アクセス改善
国際協力機構(JICA)はハノイ市で7月29日、VPバンク[VPB](VPBank)との間で、ベトナムの「女性中小零細事業者支援事業」に対する融資契約の調印式典を開催した。
![]() (C) JICA |
同事業は、カナダ開発融資機関(FinDev Canada)、オーストラリア輸出金融公社(EFA)、英国国際投資(BII)、三井住友銀行(東京都千代田区)との協調融資を通じて、ベトナムにおけるサステナブルファイナンスの拡大に貢献するもので、三井住友銀行とJICAが金融市場におけるサステナブルファイナンスの普及促進のために策定した「SMBC-JICAサステナブルファイナンス・フレームワーク」の適用案件となる。また、BIIとは初めての直接協調融資案件となる。
VPバンクを融資先とし、融資額は1億USD(約149億円)となる。同事業では、VPバンクへの長期融資を行うことにより、ベトナムにおける女性中小零細事業者向けの金融アクセス改善を図り、もって持続的な経済成長に寄与する。
ベトナムでは、中小零細事業者が全企業の97%以上、雇用の36%以上を占め、経済において重要な役割を担っている。しかし、このうち女性が経営する中小零細事業者は全体の約20%と少数で、事業規模も小さく、金融サービスへのアクセスに課題がある。
女性中小零細事業者の金融包摂に取り組むVPバンク向けの2号案件である今回の事業は、JICAの融資金額の全額を女性中小零細事業者向けの融資に充てることで、女性中小零細事業者のさらなる金融アクセス改善を図る。
また、同事業は、2018年のG7サミットで設立された、ジェンダー平等に資する投資を促進するためのイニシアティブ「2X Challenge」にも資するものとなる。