インドネシア、11か国目の包括的・戦略的パートナー国に

2025/03/12 06:51 JST配信
  • パートナーシップ格上げ、共同声明採択
  • 国防・安全保障分野での協力強化
  • 両国間の貿易額を28年までに180億USDへ

 インドネシアを公式訪問したトー・ラム書記長は首都ジャカルタで10日、盛大な歓迎式典の後、プラボウォ・スビアント大統領との会談に臨んだ。両首脳は、両国関係を包括的・戦略的パートナーシップへ格上げすることで一致し、共同声明を採択した。

(C) thanhnien
(C) thanhnien

 プラボウォ大統領は、今回のラム書記長の訪問が両国の外交関係樹立70周年(1955年~2025年)の節目に行われたことを強調するとともに、2045年までに先進国・高所得国への発展を目指すという両国の共通のビジョンについても触れた。一方、ラム書記長は、ベトナムは常にインドネシアとの関係を重視していると述べた。

 両首脳は、両国が政治的信頼を一層深め、ハイレベルの訪問や国民・企業間の交流を促進し、国防・安全保障分野での協力を強化するほか、情報共有や国際犯罪対策の経験を共有することで一致した。

 経済協力に関して、双方は、経済の連携・接続性を促進し、貿易の障壁を取り除き、輸出入を拡大することで、両国間の貿易額を2028年までに180億USD(約2兆6500億円)に引き上げることを目指すとした。2024年における両国間の貿易額は前年比+16.0%増の160億USD(約2兆3500億円)だった。

 また、グリーン経済、デジタル経済、エネルギー転換、電気自動車(EV)のエコシステム構築などの分野での協力を推進し、文化、スポーツ、観光、教育、航空の接続の強化も推進していく。

 地域および国際協力の面では、両首脳は南シナ海の平和・安全・安定の維持の重要性を強調し、1982年国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法に基づき平和的手段で紛争を解決することの必要性を確認するとともに、南シナ海行動宣言(DOC)の厳守、南シナ海における紛争の回避を目的とする行動規範(COC)の交渉促進を望んだ。

 2025年3月11日現在、ベトナムと包括的・戦略的パートナーシップを結んでいる国は、◇中国(2008年)、◇ロシア(2012年)、◇インド(2016年)、◇韓国(2022年)、◇米国(2023年9月)、◇日本(2023年11月)、◇オーストラリア(2024年3月)、◇フランス(2024年10月)、◇マレーシア(2024年11月)、◇ニュージーランド(2025年2月)、◇インドネシア(2025年3月)の11か国となっている。

 ベトナムはインドネシアにとって東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の中で初めての包括的・戦略的パートナー国となった。

[Dan Tri 20:53 10/03/2025 / Tuoi Tre 22:26 10/03/2025, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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