- ASEAN加盟国同士の軍事衝突に懸念
- ベトナムが自制と平和的解決求める
- タイは民間人含む12人死亡と発表
ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン報道官は24日に開かれた定例記者会見で、カンボジアとタイの国境における軍事衝突について、「両国は隣国同士であり、ベトナムにとっても隣国である。いずれも東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国であり、ベトナムは深刻な懸念を表明する」と述べた。
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報道官は、「双方が最大限の自制を保ち、武力を行使せず、これ以上緊張を高めることがないようにしなければならない。国際法、国連憲章、ASEAN憲章、東南アジア友好協力条約(TAC)の基本原則に基づき、双方は友好と団結の精神のもとで、対立を平和的な方法で解決すべき」と強調した。
これに先立つ24日未明、タイとカンボジアの両軍が国境地帯で銃撃戦となり、両国とも先に相手が発砲したと非難した。両軍はその後、重火器を投入し、戦闘はさらに深刻化した。
タイ側は、カンボジア軍が民間地域に向けて砲撃を行い、民間人11人と軍人1人の計12人が死亡したとし、報復措置としてF-16戦闘機を投入し、カンボジア側の軍事目標を破壊したと発表した。一方のカンボジア側は、現在のところ交戦による死傷者の情報について明らかにしていない。
軍事衝突を受けて外交関係も急速に悪化しており、両国は相手国の大使を追放し、自国大使を帰国させた。