東南部地方ビンズオン省で猛毒のボツリヌス菌(Clostridium botulinum)が混入したベジタリアン食品の瓶詰めパテを摂取して、6人が重度の中毒症状を起こしていたことが明らかとなった。
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同省トゥアンアン郡アンタイン町(thi Tran An Thanh, huyen Thuan An)にある宗教施設で20日昼、6人を含むグループがビーガン(完全菜食主義)向けのスープ料理を作ってみんなで食べた。材料には、容器が膨張した瓶詰めパテも含まれていた。
6人はその後、筋力低下や嚥下障害、筋肉麻痺、呼吸困難などの症状が現れ、このうち、4人がホーチミン市第115人民病院、1人が同市チョーライ病院、1人が同市第2小児病院に入院した。
チョーライ病院で治療を受けていた女性患者は重度の中毒症状を引き起こし死亡。残る5人は人工呼吸器を装着された状態で集中治療を受けている。
当局は6人が摂取した瓶詰めパテの特定を急いでおり、調査結果が出るまでは国民に対し、ブランドを問わず全ての瓶詰めパテの使用を止めるよう注意を呼びかけている。
なお、ベトナムでは2020年にもロイソンモイ社(Loi Song Moi、ハノイ市)が製造した「ミンチャイ(Minh Chay)」ブランドのベジタリアン食品の瓶詰めパテにボツリヌス菌が混入する事件が発生し、少なくとも9人が重度の中毒を起こしたことが確認されている。