ベトナムの子供の半数がビタミンや鉄分が不足

2013/03/07 07:13 JST配信

 保健省国家栄養研究所は2日、ベトナム栄養協会及びオランダのフリースランドカンピナ社と協力して実施した東南アジア地域及びベトナムにおける子供の栄養状態に関する調査結果を発表した。4日付ラオドン紙(電子版)が報じた。

(C)Laodong
(C)Laodong

 調査の対象はタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムの4か国の生後6か月から12歳までの子供1万6744人。この中でベトナムの子供は、鉄分やビタミンなどの微量栄養素の不足による微量栄養素欠乏症の割合が一番高く、ベトナムの子供の50%はビタミンA、B1、C、D、鉄分が不足していた。

 またベトナムの都市部と農村部を比較すると、農村部のほうが栄養状態が悪く、貧血の子供(生後5か月~6歳未満)の割合は都市部が20%、農村部は25%だった。また、栄養失調の子供の割合では都市部が11%、農村部は21%。なお、ベトナムにおける新生児死亡原因のうち50%は栄養失調によるものだという。

 逆に都市部の子供の方が割合的に多いのは肥満症で、都市部では29%、農村部では6%だった。また、都市部の方がビタミンD欠乏症の割合が高く、都市部の女子で58%、都市部の男子で47%に上った。ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内で十分な量を合成することができるが、不足するとくる病など骨の成長障害が起こる。

 国家栄養研究所のレー・グエン・バオ・クアン博士によると、ベトナムの子供のビタミン不足と栄養失調の大きな原因の一つは、栄養に関する保護者の知識不足にあるという。現在、国家栄養研究所はこの調査に基づいて、子供たちの栄養状況改善のための対策を検討している。

※最終更新:2013年3月8日10:50JST

[Laodong, 22:00 (GMT+7), 04/03/2013 S]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 国際連合(国連)ベトナム事務所によると、国内における低体重の乳幼児はこの10年間で全体の3分の1まで縮...
 保健省国家栄養研究所によると、10年後の5歳未満児の平均身長は現在より1センチ高くなると予測している...
 ベトナム栄養協会はこのほど、ベトナム人の保護者3000人を対象に、子供の食事に関する調査を行った。そ...
 この20年間でベトナム人の栄養状態は大きく改善されたものの、人口の14%、病院の入院患者の50%が栄養...
 国際連合(国連)ベトナム事務所は17日、ビルゲイツ基金によるベトナムでの栄養失調調査の結果を発表した...
 世界保健機関(WHO)とユニセフ(UNICEF、国際連合児童基金)の報告によると、2005年末時点で、ベトナ...
  14日、ハノイでベトナム児童の社会的状況に関するが開催された。依然としてベトナムでは、子供の4人...

新着ニュース一覧

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
トップページに戻る