自称「戦時行方不明の米兵」、実は仏系ベトナム人

2013/05/07 12:03 JST配信

 自分はベトナム戦争時に行方不明になった米兵で、その後45年間ベトナムで暮らしていると主張している男性が、実はフランス系ベトナム人で、数万ドル(数百万円)を騙し取っていた疑いが濃い。1日付ティエンフォン紙(電子版)が報じた。

(C)Tien phong、映画中の「ロバートソン氏」
(C)Tien phong、映画中の「ロバートソン氏」

 12日に米国で公開されるマイケル・ジョーゲンセン監督のドキュメンタリー映画「Unclaimed(引き取り手不明)」は、1968年に戦死扱いになった米兵ジョン・ハートレイ・ロバートソンさんが、ベトナム北部の山岳地域で生き延びていたという内容だ。

 しかし米国防総省の戦争捕虜・行方不明者局(DPMO)は、2009年にこうした事実はないとの正式見解を出している。それによると、ロバートソンさんとされている男性はフランス系ベトナム人のザン・タン・ゴック氏で、2006年に行われた面接調査でゴック氏は自ら情報を偽装したことを認めたという。

 この問題を調査した米国の退役軍人ドン・ベンデル氏によると、ゴック氏は1991年頃から退役軍人組織に連絡を取って金銭を騙し取っていたという。米連邦捜査局(FBI)や米中央情報局(CIA)も指紋やDNAから、ゴック氏とロバートソンさんは別人と結論付けている。

[Tien phong online,17:01 | 01/05/2013,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム南中部クアンガイ省で、40年間もの間ジャングルの中で二人きりで生活していた父子が保護された...
 米海軍は11日からベトナム領海で、ベトナム戦争時に行方不明になった米兵の探索作業を開始した。これは...

新着ニュース一覧

 ベトナム国家銀行(中央銀行)は、マネーロンダリング防止法の一部条項を具体化する通達第27号/2025/TT-N...
 ホーチミン市教育訓練局はこのほど開いたセミナーで、市内の普通教育機関での休み時間中に携帯電話や電...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、長距離国際線の拡大を視野に、1
 南部メコンデルタ地方ドンタップ省に住むファン・ゴ・ジエム・フオンさん(女性・18歳)には「我が家」が...
 公共の場に自動体外式除細動器(AED)を設置するベトナム初の取り組みが始まった。心停止後の初動対応力...
 インターネット接続の性能を評価するウェブサイト「スピードテスト(Speedtest)」を運営する米国のオー...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、米ボー
 ベトナムの決済アプリ大手「モモ(MoMo)」は、世界的保険グループであるチャブグループ(Chubb Group)傘...
 ホーチミン市当局は10月、ビンチュン街区(旧トゥードゥック市)のマイチート(Mai Chi Tho)通りに全長約5...
 KDDI株式会社(東京都港区)は11日、ベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Gr...
 株式会社多摩川ホールディングス(東京都港区)の孫会社である多摩川電子ベトナム(TAMAGAWA ELECTRONICS ...
 家具・建築用金物製造販売を手掛ける株式会社中尾製作所(三重県津市)は4日、東南アジア地域における販...
 ホーチミン市タンミー街区(旧7区)のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen...
 ベトナム共産党政治局は、政治システムにおける職位・職務区分を改定する決定第368号-QD/TWを公布した...
トップページに戻る