米機関が枯葉剤とがんの因果関係認定、被害者協会は歓迎

2013/05/20 07:13 JST配信

 米国退役軍人医療センターは、米国がん協会が13日に発行した雑誌で、枯葉剤(ダイオキシン)と前立腺がんの発生に密接な因果関係があることを認めた最新の研究結果を発表した。ベトナム枯葉剤被害者協会(VAVA)は、非常に重要な結果と歓迎している。16日付ラオドン紙(電子版)が報じた。

(C)Lao dong,ダナン空港での枯葉剤除去作業
(C)Lao dong,ダナン空港での枯葉剤除去作業

 研究はベトナム戦争に従軍した退役軍人約2700人を対象に行われ、33%に相当する900人近くが前立腺がんを発症し、うち459人が重症のがんだった。研究グループのマーク・ガーゾット医師によると、枯葉剤に接することで前立腺がんの発症率は52%上昇するという。

 米国の裁判所はこれまで、ベトナム戦争で米軍が使用した枯葉剤や除草剤を発がん物質と認めていなかったが、VAVAのグエン・バン・ジン会長は、この研究結果は有力な反証材料になるとの考えを示した。米国では実際には1996年から、前立腺がんを発症したベトナム戦争の退役軍人の補償に応じている。

 VAVAは現在も米国政府に対し、ベトナム人の枯葉剤被害者にも公平に補償を行うよう求めている。ジン会長によると、VAVAは今後早い時期に米国の裁判所に改めて提訴する方針だ。

[Lao dong online,16/05/2013 07:42,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 外務省のグエン・フオン・チャー副報道官は23日、米国の裁判所が、米農薬大手モンサント(Monsanto)の除...
 南中部沿岸地方ダナン市のダナン病院は10日、ベトナム中部で初となる放射線核医学センターを開業した。...
 ベトナム枯葉剤被害者協会(VAVA)は4日、国家人道通信ネットNo.1400の協力を得て、「枯葉剤被害者の痛...
 ベトナム国防省と米国際開発庁(USAID)は24日、枯葉剤汚染が最も深刻な地域の一つとされている中部ダナ...
 米国人男性ラリー・ベッターさん(71歳)はベトナム戦争に衛生兵として従軍した。その時目にしたベトナム...
 骨の癌に侵され両足を失った花婿と枯葉剤被害者で両足麻痺を患った花嫁の結婚式が行われた。挙式した場...
 ベトナム国防省と米国際開発庁(USAID)は9日、「中部ダナン市の枯葉剤除去プロジェクト」を開始した。ダ...
 グエン・ティ・キム・ガン労働傷病兵社会相兼国会副議長は9日、ベトナムを訪問中のボブ・フィルナー米...

新着ニュース一覧

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
トップページに戻る