労働傷病兵社会省のグエン・チョン・ダム次官はこのほど開かれた政府記者会見で、タイがベトナムから一般労働者を受け入れる方針であることを明らかにした。また、ベトナムはタイへの労働者派遣に加えて、タイから一般労働者を受け入れることについてもタイ労働省と会合を行い、準備を進めていく計画だという。
これに先立ち、タイのプラユット・ジャンオーチャー首相はタイ国営放送で、ASEAN経済共同体(AEC)発足後の2016年初め時点で同国では6万~7万人の一般労働者が不足する見込みとなっていることから、同国労働市場の需要に対応すべく、ベトナムの一般労働者を受け入れる方針を明らかにした。
今後、タイはベトナムとの間で労働協力に関する覚書を締結すると共に、現在の経済・社会及び政治状況に適応させるべく、ラオス、カンボジア、ミャンマーとの間で既に締結している労働協力覚書の改訂も行う予定だ。
なお、タイでは観光目的の入国者に適用されるビザ免除措置を利用してタイへ入国し、30日ごとに出国と再入国を繰り返す不法滞在・不法就労が横行している。これに対してタイ政府は、不法な入国を取り締まるべく、ビザ免除措置規定を厳格化するなどの措置を講じている。