AEC発足で労働者の移動が自由化、実行には時期尚早

2016/01/20 16:51 JST配信

 2015年末にASEAN経済共同体(AEC)が発足し、形式的には一部の業種で労働者の移動が自由化された。しかしゾアン・マウ・ジエップ労働傷病兵社会次官によると、実行に移すにはまだ問題が多く残っており、当面は以前の規定に従うことになるという。

 移動が自由化されたのは、◇会計士、◇建築士、◇技師、◇歯科医、◇医師、◇看護師、◇測量技師、◇観光士の8業種のレベルの高い専門職労働者で、ベトナムでは労働力人口のわずか1%にすぎず、国内の労働市場に及ぼす影響は短期的には大きくないとみられている。

 職業訓練科学研究所の研究者は、労働者の移動には文化、言語、社会習慣、宗教などの問題のほか、各国の労働者の育成制度、評価や管理の方法などに違いがあり容易ではないと指摘する。

 特に各国間で労働者の技能レベルの証明に信頼を形成することは、大きな課題になっている。AECが技能レベルについて共通の基準を持って公認し合う「相互承認協定(MRA)」を結ぶ必要があるが、各専門分野の省庁間での交渉はこれから始まるところだという。

[Saigon times,13/1/2016, 20:19 (GMT+7),O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム商工会議所(VCCI)はこのほど、ベトナム企業向けにASEAN経済共同体(ASEAN Economic Community=A...
 求職求人サイトのジョブストリート(JobStreet)がこのほど発表した調査結果によると、調査の対象となっ...
 タイ政府はこのほど、ベトナムを含む東南アジア諸国連合(ASEAN)からの労働者受け入れに関するタイ労働...
 労働傷病兵社会省のグエン・チョン・ダム次官はこのほど開かれた政府記者会見で、タイがベトナムから一...
 国際労働機関(ILO)は4日、2015年末にASEAN経済共同体(AEC)が発足した後のASEAN域内での労働市場の変化...

新着ニュース一覧

 カンボジア公式訪問を開始したチャン・タイン・マン国会議長は21日、カンボジアの首都プノンペンで、同...
 ベトナム共産党政治局・書記局は20日に開かれた会合で、政治局員・国会共産党連合会書記・国会議長在任...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ワインの輸入販売などを手掛けるエノテカ株式会社(東京都港区)は11月25日、ホーチミン市1区のホーチミ...
 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳...
 住商アグロインターナショナル株式会社(住商アグロ、東京都千代田区)は、ベトナムの農業資材販売会社で...
 ベトナム最大の企業管理職向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアンファベ(Anph...
 南部メコンデルタ地方カマウ省人民委員会は19日、ダムゾイ郡でダムゾイ・カイヌオック・チャーラー(Dam...
 ホーチミン市人民委員会は21日、12月の商業運転開始を予定している都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~...
 21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り...
 ドミニカ共和国を公式訪問中のファム・ミン・チン首相は現地時間20日、ルイス・ロドルフォ・アビナデル...
 米不動産サービス大手クッシュマン&ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield=C&W)がこのほど発表した...
 南中部高原地方総合病院は19日、自宅で調理したヒキガエルの肉と卵を食べた児童2人が中毒を起こしたと...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)傘下の政策開発研究所が先般発表した...
 医療機関向けパッケージソフトウェアの製造・販売を手掛ける株式会社エクセル・クリエイツ(大阪府大阪...
トップページに戻る