国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶(記憶遺産)」を審査する「アジア太平洋地域世界記憶遺産委員会(MOWCAP)」の第7回総会が19日、北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市で開催され、ベトナムの「フエ宮殿建築群の詩文」と「北中部地方ハティン省のフックザン学校の木版」がMOWCAPの記憶遺産に登録されることが決まった。
(C)Dai doan ket、フックザン学校の木版 |
「フエ宮殿建築群の詩文」は、1802~1945年のグエン(阮)朝時代に建設された建物上に彫られた漢字の詩や文章などで、詩や文章の作者は皇帝や官僚とされる。
「ハティン省のフックザン学校の木版」は、漢字とチュノム(漢字を応用して作られた独自の文字)を交ぜ書きしたハンノム文が彫られた印刷用の木版。1758~1788年に教育・文化活動用の資料を印刷するために使われた。
MOWCAPの記憶遺産に登録されたベトナムの記憶遺産には既に「グエン朝の木版(2007年)」、「文廟の石碑(2011年)」、「東北部地方バクザン省のビンギエム寺の木版経典(2012年)」、「グエン朝の歴史資料(2014年)」の4点がある。