ハノイの貴重なプロパガンダ壁画、取り壊し前に保存の訴え

2019/09/12 04:16 JST配信

 ハノイ市のバックマイ(Bach Mai)通りとミンカイ(Minh Khai)通りの交差点にある2つのプロパガンダ壁画が、道路拡張のためにまもなく取り壊される予定だ。これに対し都市遺産に関心を持つ人達が、保存の必要性を訴えている。

(C)Thanh nien,Khuat Tan Hung
(C)Thanh nien,Khuat Tan Hung

 ハノイ建築大学建築学科のクアット・タン・フン准教授によると、この2つの壁画は画家のチュオン・シン氏が1980年代に制作したプロパガンダ壁画で、ハノイ市の貴重な都市遺産だという。チュオン・シン氏の息子のチュオン・タイン氏は、2つの壁画は父親が1983年と1984年に制作した陶板壁画とズグラッフィート壁画だと確認した。

 ハノイに関する著作の多い建築家グエン・チュオン・クイ氏は、これらの壁画は歴史の一時期の物的証拠であり、歴史研究者が見過ごせない思想表現だとし、歴史的価値があると指摘する。芸術ジャンルの面からみても、都市芸術の貴重な作品で、今日ではほとんど失われつつあるという。

 フン准教授は2つの壁画は都市遺産だとし、道路拡張に際して壁画を維持できる方法をコンペで競わせてはと提案した。クイ氏は以前にも、これらの壁画の博物館または公園への移転を提案したことがあった。今回、取り壊しを前に改めて移転の必要性を訴えている。

 

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