米国のバイオ製薬会社アークトゥルス(Arcturus)が開発した新型コロナワクチン「ARCT-154」のベトナム国内での第1期臨床試験が15日に始まった。臨床試験を管轄するのはハノイ医科大学。
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第1期臨床試験では、被験者計100人を2つのグループに分けて、3対1の比率でワクチンとプラセボ(偽薬)の接種を行う。被験者はワクチンまたはプラセボを28日の間隔をあけて2回接種する。
「ARCT-154」は新型コロナウイルスのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンで、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)がアークトゥルスとの間で製造技術移転契約を締結した。
契約によると、アークトゥルスは「ARCT-154」の製造の独占ライセンスを、VICの子会社でワクチン生産を手掛けるビンバイオケア(Vinbiocare)に供与する。このワクチンは、デルタ株(インド型)、アルファ株(英国型)、ベータ株(南アフリカ型)、ガンマ株(ブラジル型)などの変異株に対しても有効とされる。
このほか、アークトゥルスは開発中のワクチン「ARCT-021」や、今後開発するワクチンの製造ライセンスも供与する。技術移転は8月初めから行われる。
VICは、ハノイ市タックタット郡ホアラックハイテクパーク(HHTP)内で年産能力2億回分の新型コロナウイルスワクチン生産工場の建設に着手しており、2022年初めにワクチン「VBC-COV19-154」を国内に出荷する計画。投資総額は2億USD(約220億円)となる。